2009年4月6日
（社）日本印刷産業連合会（山口政廣会長）では、印刷業界として地球温暖化対策と循環型社会形成を自主的・積極的に推進するために日印産連「地球温暖化対策の自主行動計画」と「循環型社会形成の自主行動計画」を平成21年3月25日に策定した。
この2つの自主行動計画は、ともに2005年度を基準年度とし、2010年度における目標項目及び目標値を掲げ、目標達成に向けた活動を推進していく。
今回、策定された日印産連「地球温暖化対策の自主行動計画」では、2010年度までに2005年度比でCO2排出量を7.4%改善することを目標に掲げている。なお自主行動計画参加企業数は108社で印刷業界における売上カバー率41.1%となっている。
自主行動計画の目標値の設定については、自主行動計画参加の各企業の事業計画に基づく生産見通し、省エネ努力の継続によるCO2排出量の見込みを基礎としている。 エネルギー使用量（原油換算）の実績と2010年度の見込みから、基準年の2005年度に対して2010年度のエネルギー使用量の見込みは5.7%増加。この結果からCO2排出原単位の改善（電力自主行動計画90年度比20%改善）を考慮したCO2排出量の実績と見込みより、2010年度までに2005年度比でCO2排出量を7.4%改善することを目標に設定した。
なお、そのための実施対策として「管理体制の強化」、「印刷機械の省エネ」、「空調・照明の省エネ」、「ユーティリティ設備の省エネ」、「燃料転換」、「建築物の改善」、「生産効率の向上」を予定している。
日印産連「循環型社会形成の自主行動計画」では、産業廃棄物最終処分量削減目標として「2010年度において、2005年度比24%削減する（2.3万トン以下に削減）」とし、また業種別独自目標としては、再資源化率を2010年度において、90%以上を維持する（2005年度=95.5%）。なお自主行動計画参加企業数は161社で印刷業界における売上カバー率42.3%となっている。
目標指標の選択については、国が産業界に求めている最終処分量の低減と循環型社会形成に資する副産物の再資源化の向上を目標指標として設定。
目標値の設定については、自主行動計画への参加企業の事業計画に基づく生産見通しと最終処分量の削減努力の継続の結果として見込まれる2010年度の最終処分量の総量は2.4万トンであったことから、2010年度の最終処分量の目標としては、一層の再資源化への取組み努力を期待し、2.3万トン（2005年度比で2010年度に24%削減）としている。また再資源化率については、印刷業界は従前から90%以上と高い水準であることから90%以上を維持する目標とした。
今後の実施対策として「最終処分量削減のための取組み」、「廃棄物等を発生させない生産システムへの改善」、「歩留向上により発生量を減らした結果、最終処分量を削減」、「発生場所での徹底した分別」、「再資源化率向上に向けた取組み」、「紙くずの製紙原料化」、「廃プラチック類や製紙原料化できない紙くずのRPF化」、「廃油の蒸留再生」等を予定している。
