2015年8月19日
「書籍業界は在庫水準を低くし、今より小さいバッチサイズで増刷する形に」
米国の大手印刷会社であるクオドグラフィクス社が、今年末までに6台の「シグマライン」デジタル製本システムを新たに稼働させる予定であることを発表した。
同社は、書籍のロットが縮小し続けていることからデジタル印刷への投資を進めている。同社のJoel Quadracci CEOは数ヵ月前に、変化する書籍出版社のニーズに対応するため、HPのインクジェットデジタル輪転印刷機「Tシリーズ」を少なくとも20台導入すると発表し、グラフィックアーツ業界に波紋を呼んだ。
「出版社数社は数億ドルの停滞在庫を抱えていて、さらにサプライチェーンの中には売れもしない陳腐化した廃本が約30%ある。現在のデジタル印刷技術を用いて、生産コストがオフセットとデジタルで差がなくなれば、在庫問題も解決できる。書籍業界は在庫水準を低くし、今より小さいバッチサイズで増刷する形に変わるだろう」(Joel Quadracci CEO)