2012年11月13日
イーストマン・コダック社は12日、センターブリッジパートナーズ社、GSOキャピタルパートナーズ社、UBS社およびJPモルガンチェース社との間で、DIPファイナンス(事業再生支援資金)として7億9,300万ドルの融資を受ける誓約書に調印したと発表した。
今回の融資は、借入金の多くを再生のための融資に転換することが条件付きで認められており、コダックの資金流動性を向上させるとともに、財政基盤の安定にも寄与するものと予測される。コダック社が組織再編における課題を解決して、2013年度上半期の米国連邦破産法第11章(以下、チャプター11)からの経営再建を成功させる上で、この融資は大きな意味を持つ。
コダック社の会長兼CEO(最高経営責任者)であるアントニオMペレス氏は、「この融資はコダックの資金流動性を高めるもので、コダックの組織再編を加速すると同時に、2013年度上半期における経営再建の成功をより確かなものにする」とコメントしている。
今回の再生融資は、新規の借入金4億7,600万ドルとチャプター11申請前の第二順位担保権付社債に対する未払いの償還金との等価交換で供与された期限付借入金3億1,700万ドルから成る。融資条件にはデジタルイメージングの特許ポートフォリオを5億ドル以上で売却することなどが定められている。
このほか誓約書には借入金のうち最大5億6,700万ドルを再生融資に転換することを認める規定も含まれており、その条件に、組織再編計画の内容を2013年9月30日までに完了させること、およびイギリスにおける年金債務の全額整理、ドキュメントイメージングとパーソナライズドイメージング両事業の全部または一部売却の完了などが定められている。
なお、今回の融資には最終的な融資関連書類の作成および連邦破産裁判所による承認(2012年12月審理予定)が必要となる。