2015年12月1日
印刷博物館学芸員の中西保仁氏
(株)モリサワ(森澤彰彦社長)のユーザーで構成するモリサワ会(浅野健会長)の秋期研修会が11月30日、東京・千代田区のホテルグランドパレスで開催された。
冒頭、挨拶に立った浅野会長は、「『文化』は個性・地域性、『文明』は技術だ。印刷はまさに『文明』である」とした上で、「我々は最先端の『文明』を駆使して読書という『文化』を支えている」と述べ、「書物」をテーマとした研修会の内容に言及。「今日は印刷がどれだけ人類に貢献したかを再考していただきたい」と呼びかけ、開会の挨拶とした。
研修会では、印刷博物館学芸員の中西保仁氏が「歴史を彩った書物たち」と題して講演。中西氏は、学芸員として触れ合ってきた国内外の様々な書物の中から、中世ヨーロッパや明治期の日本に至る、まさに古今東西の歴史を彩る書物を厳選。政治・経済や人類の知的環境そのものを劇的に変えた書物について、新聞や教科書では決して取り上げられることのないエピソードをユニークな視点から解説した。