2017年8月29日
矢野経済研究所は、国内デジタル印刷市場の調査結果を発表した。
2015年度のデジタル印刷市場規模(事業者売上高ベース)は、前年度比8.7%増の3,297億4,500万円。この大幅拡大の要因は、マイナンバー制度施行に伴う需要拡大によるところが大きいと分析している。2016年度は、この需要が一服したことから前年度比2.1%減の3,229億2,000万円と減少している。
2017年度のデジタル印刷市場規模は前年度比1.4%増の3,273億7,000万円の見込み。POD市場では、その他の分野では苦戦が続いているものの、フォトブック市場、オフィスコンビニ市場ではさらなる拡大が見込まれるため、POD市場全体の見通しは比較的明るいが、最大分野であるDPS市場は、現状マイナンバー需要の先行きが不透明となっており、今後1〜2年の成長率は落ち着くものと見ている。そのため、総じてデジタル印刷市場の今後1〜2年の成長速度は鈍化するとの見方を示している。