2016年7月4日
倉八紙工(株)(福岡県八女市立花町谷川1659、設立 昭和45年3月、資本金1,500万円)は6月29日、福岡地裁に民事再生法の適用を申請した。
同社は、明治45年1月に創業した老舗の紙器メーカー。戦時中には金属物資回収により製造設備一式を失ったが、昭和26年に再度設備を導入し、総合紙器メーカーとして活動を再開した。
八女市の地場産業である雛人形・提灯等の伝統工芸品の成長とともに業容を拡大。その後、伝統工芸品の市場縮小により、農産物、菓子、食品業界向けの段ボール・紙器製造にシフトし販路を広げ、ピークとなる平成16年12月期には約7億3,600万円の売上高を上げていた。
しかし、以降は景気低迷により売上高が徐々に減少し、過去の設備投資負担が重くのしかかり業績は悪化。平成27年12月期の売上高は5億7,475万円まで落ち込み、材料価格の高止まりで5,169万円の赤字を計上した。債務超過額が拡大して資金繰りも逼迫し、支えきれず今回の措置となった。
負債総額は、約5億3,900万円(平成27年12月期決算時点)。
(東京商工リサーチ調べ)