2014年4月9日
昭和特殊グラビア(株)(資本金1,000万円、静岡県富士市中里大坪新田添2608-57)は、3月24日に静岡地裁富士支部より破産手続き開始決定を受けた。
同社は1960年4月創業、1987年9月に法人改組した各種梱包資材のグラビア印刷及び製袋加工業者。梱包資材メーカーや商社等を得意先として、グラビア印刷では1色刷りから5色刷りまで多岐に対応できるほか、衛生関連設備も有し、品質管理・衛生管理への細心の配慮が得意先に信認され、ピーク時の2000年8月期には年売上高6億4,000万円を計上していた。
しかし、同時期を境に製袋部門において主力得意先からの受注が減少傾向を示し、またグラビア印刷部門においても同業者間の競合が激化、苦戦を強いられた。さらに2002年9月、2003年9月の2度にわたり工場火災が発生し、復旧費用の一部を金融機関からの借入で賄ったことから有利子負債が増加、グラビア印刷の主原料であるグラビアインキの値上げもあり、2001年8月期から業績悪化が続いた。
東日本大震災以降の溶剤価格高騰、電気料金の値上げ等により製造原価が上昇するなか、リストラや中小企業金融円滑化法に基づく借入金返済のリスケジュールで凌いできた。しかし、2013年8月期の年売上高は約3億6,000万円まで落ち込み、先行きの見通しが立たず1月21日に事業を停止、今回の措置となった。
負債は債権者約8名に対して約3億3,747万円。
(帝国データバンク調べ)