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時田製本印刷など2社(青森)、破産開始決定-負債2社合計で約3億500万円

 時田製本印刷(株)(青森市油川千刈115-9、設立1980年4月、資本金2,500万円)と関連の(特定)JOY(同所、設立2009年3月)は9月19日、青森地裁へ破産を申請、同日破産開始決定を受けた。負債は時田製本印刷が約2億8,700万円(2024年8月期決算時点)、JOYが約1,800万円(2025年3月期決算時点)で、2社合計で約3億500万円。

 時田製本印刷は、1937年10月に時田製本印刷所として創業。当初は地区に製本業者が少なく、ほぼ寡占状態で、官公庁および青森市内の印刷業者に受注基盤を築き、安定した業績をたどっていた。1992年6月には秋田工場を開設して販路を広げ、さらに2002年5月には本社工場の新設移転も行い、ピーク時には約4億5,000万円の年間売上高を計上していた。

 しかし、その後はインターネットの普及にともなう紙媒体離れの影響から、取り巻く環境が一変。各種製本業務の需要減少や受注単価下落が顕著となり、業績は次第に低迷し、債務超過に陥っていた。設備投資などにともなう借入負担が重くのしかかる中で、資金繰りも限界に達し、今回の措置となった。

 JOYは、就労継続支援A型事業所「響」を運営していた。時田製本印刷からのDM封入封緘作業に加え、地元企業からの依頼で、ハウスクリーニング、草刈、除雪作業などの軽作業も請け負い、3,000万円~5,000万円の年間売上高で推移していた。しかし、人件費を中心とした固定経費が重く、たびたび赤字を計上。資金繰りが限界となり、今回の措置となった。
(東京商工リサーチ調べ)

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