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視点の行方

国内電子書籍市場規模 2016年度は1,976億円

印刷ジャーナル 2017年9月15日

 インプレス総合研究所は、このほど国内電子書籍ビジネスについて調査し、「電子書籍ビジネス調査報告書2017」としてまとめた。
 2016年度の電子書籍市場規模は1,976億円と推計され、2015年度の1,584億円から392億円(24.7%)増加。電子雑誌市場規模は302億円(対前年比24.8%増)と推計され、電子書籍と電子雑誌を合わせた電子出版市場は2,278億円となった。
 2016年度以降の日本の電子書籍市場は今後も拡大基調で、2021年度には2016年度の約1.6倍の3,120億円程度になり、電子雑誌市場規模440億円と合わせた電子出版市場は3,560億円程度になると予測される。
 2016年度の電子書籍市場規模のうち、コミックが前年度から340億円増加の1,617億円(市場シェア82%)、文字もの等(文芸・実用書・写真集等)が同51億円増加の359億円(同18%)となっている。
 モバイル(スマートフォン・タブレット)ユーザーに対して、電子書籍の利用率を調査したところ、有料の電子書籍利用率は17.6%となり、昨年から1.1ポイント増加している。
 近年、月額定額制で読み放題のサービスが増えてきていることから、月額課金の読み放題サービスの利用率を調査したところ、「すでに利用している」は17.5%であった。また、「利用したい」「興味はある」まで合わせると58.0%となる。
 また、無料でマンガを読めるアプリやサービスの利用が拡大していることから、2016年度の無料マンガアプリ広告市場規模は前年の1.9倍である78億円になった。引き続き無料マンガアプリの広告市場は拡大が見込まれ、2017年度は2016年度の約1.3倍の101億円に達すると予測している。
 また、無料マンガアプリの利用頻度は、「1日に1回以上」が32.7%、「週に1回以上」利用するユーザーは67.4%と高い結果となっており、利用頻度は昨年度調査よりも高まっている。