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シンクイノベーション(愛知)

グッズ類の自動生産システムに[Revoria Press PC1120 導入事例]

印刷品質の高さが版権元への訴求力に

 アクリル商材や缶バッジなどのさまざまなグッズ類の製作・販売、コンテンツを活用したイベントの企画・運営、自動化システムの開発などを手がけるシンクイノベーション(株)(本社/愛知県名古屋市中区栄1-29-27、三輪直之社長)は、2025年4月に富士フイルムのプロダクションプリンター「Revoria Press PC1120」(以下「PC1120」)を導入し、ステッカーやラベルなどのグッズ製造に活用するとともに、独自に開発した缶バッジの自動製造ラインの構築を進めている。導入の狙いや経緯、具体的なメリットなどについて、三輪社長に伺った。


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三輪 社長

製造ラインの自動化を視野に、印刷設備を見直し

 同社は2014年、スマートフォンケースを生産し、Webサイトで個人向けに販売する会社として設立。2018年には、代理店や同業者から仕事を受託するOEM事業も開始し、さらに、コロナ禍を契機に、プロ野球球団や雑貨店などに商品の企画・販売を提案する事業や、アニメを中心に版権を取得し自社商品として販売・卸売する事業なども展開。現在は、コンテンツを活用したイベント開催によるIP戦略事業や、これまで培ってきた技術をパートナー企業にアドバイス・共有する機械販売事業も手がけ、業容を拡大しながら成長を続けている。

 2025年9月、同社は東京・池袋で開催された展示会「オーダーグッズ・ビジネスショー(OGBS)」において、自社で開発した自動缶バッジ組立機など5種類の自動機の展示・デモを行い、話題を集めた。グッズ業界は依然として人手生産が主流だが、労働人口の減少や人件費上昇を踏まえ、約1年前からこれらの自動機の開発に注力してきたという。

 そのひとつが、自動缶バッジ組立機だ。これまで同社は、多くの人手を必要とする缶バッジの生産を100%協力会社に委託していたが、自動化によって生産ラインの内製化が可能になると考え、開発に着手した。

 三輪社長は、「現在はグッズ業界3.0の時代」と語る。「1.0」は中国で大量生産されていた時代で、「2.0」はUVインクジェット機の普及を背景に小ロット・多品種生産が広まった時代。そして「3.0」の現在は、時代の変化の早さに合わせ、スピード感を持って多品種・大ロット生産することが求められているという。

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OGBSに5種類の自動機を出展

 同社も「グッズ業界3.0」に適した生産体制の構築を検討したが、既存の印刷設備だけでは対応が難しかった。当時使用していたUVインクジェット機は、画質は高いが印刷スピードが足りない。また他社製トナー機は、スピードは速いが画質がそれほど高くなく、ホワイトトナーが使えないため生産できる商材が限られた。さらに、印刷時に帯電しやすい用紙では、後加工に回す前に1日~2日待たなければならないという課題もあり、印刷設備をアップデートする必要があった。

印刷サンプルを見て、品質への不安がなくなった

 同社が缶バッジの製造にUVインクジェット機を使っていたのはトナー機の印刷品質に懸念を持っていたため。「これまで、トナーは色が沈んでしまうイメージがあった。実際、トナー機で印刷したサンプルでは、監修先から了解を得られないことも多々あった」(三輪社長)

 しかし、PC1120の印刷サンプルを見て、品質面の懸念はなくなったという。

 「この品質なら、グッズの生産機としてまったく問題なく活用できると確信した。ホワイトトナーも使えるので、光の当たり方によって色が変化するオーロラ缶バッジなどの製造にも対応できるし、ピンクトナーを使うことで鮮やかな発色も得られる。またスピードの面でも、自動缶バッジ組立機の生産に充分対応でき、当社が望む要件をすべて満たしていた」(三輪社長)

 インラインの静電気除去装置を装着できる点も、PC1120導入の決め手のひとつとなった。同装置により、印刷後に除電のための時間を設ける必要がなくなり、すぐに後加工に回すことが可能になるからだ。

 さらに、富士フイルムビジネスイノベーションが自動化システムの開発に積極的に取り組み、知見を持っていることも、PC1120導入を決めた大きな理由であった。

 「富士フイルムビジネスイノベーションは、紙さばきロボットなど、さまざまな自動化の技術を持ち、我々と同じ方向を向いていると強く感じている。缶バッジの自動機の開発現場にも何度も足を運んでいただき、今後、自動機を一緒に考えていくこともできそうだなと。せっかく新しいデジタル印刷機を導入するなら、こういうメーカーから入れたいという思いがあった」(三輪社長)

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名古屋本社に設置されたPC1120

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