「消費税減税」自社へのプラス影響は4社に1社
(株)帝国データバンクは、消費税の減税が実施された場合、自社にとってどのような影響(直接・間接問わず)があるかについて、企業へアンケート調査を実施した。
第51回衆議院議員総選挙では、各政党が様々な公約や政策を打ち出したなか、消費税の「減税」に関する議論は高い関心を集めるテーマの1つとなった。そこで消費税の減税が実施された場合、自社にとってどのような影響があるか尋ねたところ「プラスの影響の方が大きい」と回答した企業が25.7%と4社に1社にとどまった。
主要業界別では「小売」が、36.8%と最も高くなった。企業からは「消費意欲は確実に高まると思われ、その分ダイレクトに売り上げは増加する」(各種商品小売)や「まとまった金額の支出が必要な耐久消費財の購買意欲が高まるきっかけとなる」(家具類小売)といった前向きな意見が複数寄せられた。一方で「消費税減税の財源の議論がされておらず、実現は難しい」(情報サービス)など財源確保に対して疑問視する声も少なくない。
また「とくに影響はない」は48.2%と半数近くを占め、企業からも「ほとんど法人への販売のため、消費税が下がっても影響はない」(紙類・文具・書籍卸売)や「消費税がなくなるとしても食品だけであれば、自社に影響はない」(運輸・倉庫)といった声が聞かれた。
他方で「マイナスの影響の方が大きい」とする企業は9.3%と、総じて減税策による悪影響を見込む企業は少ない様子がうかがえた。ただし、経理業務の視点から「消費税については変更、複雑化はやめてほしい」(建設)といった声のほか、飲食店などからは「消費税減税が食品のみとなった場合、自社の売り上げは5%程度のマイナスになると予想している」など外食が相対的に割高となり、売上減につながるという懸念の声もあがっている。
同アンケートの結果、消費税減税に対して期待を寄せる企業がある一方で、過半数の企業が、静観している実態が浮き彫りとなった。財源の確保という課題があるほか、とくに「食品のみ」「2年間ゼロ」といった限定的な減税に対しては、事務作業の煩雑化や一部業種での不利益を懸念する声が根強い。こうしたなか、減税の目的に照らして実効性を高めるためには、対象範囲や期間設定、業務負担への影響を踏まえた慎重な制度設計が不可欠といえる。
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