すがの印刷、独自のシルバー表現を確立〜初エントリーでIPA2025に入賞
地域社会の想いを印刷に込めて
(株)すがの印刷(本社/富山県黒部市、菅野竜寛社長)は、2025年度の「イノベーション・プリント・アワード(以下、IPA)」において「パンフレット」部門第1位を獲得した。この作品は、同社の地元・黒部の地域・行政・企業が一体となって取り組んできた新幹線誘致活動の歩みを冊子としてまとめた記念誌。「コミュニケーションのチカラで地域を、企業を、豊かに」を事業の柱とする同社の取り組みを印刷でカタチとした作品となる。その作品制作には、同社が新たな生産機として導入した富士フイルムビジネスイノベーション製のプロダクションプリンター「Revoria Press PC1120(以下、PC1120)」が活用されている。

「地域とともに歩む」を実践
すがの印刷は、1923年創業の100年以上の歴史を有する印刷会社。手差活版印刷からスタートした同社の印刷事業は、オフセット印刷へと進化し、現在では、e-ビジネス・デジタル部門への進出も遂げている。創業以来、同社が取り組んできたのが「地域とともに歩む」事業の推進だ。
菅野社長は「現・会長は『地域に元気がなければ、我が社も元気がでない』を標榜している。言い換えれば、当社が元気であれば、地域も元気になるということ。その想いは現在も当社の経営理念である『ハートフルコミュニケーション〜地域コミュニケーションのサポート産業を目指す。』として、全社員に共有されている」と地域に根ざした取り組みが事業の根幹であると説明する。
今回の入賞作品「にいかわプロモーションオーガニゼーションのあゆみ」は、新幹線の利用促進や開業後の地元・黒部の盛り上がりを継続させ、地域活性を促すことを目的に発足した団体「にいかわプロモーションオーガニゼーション(以下、N.P.O.)」のこれまでの活動成果を冊子にまとめた記念誌。新幹線開業10周年を迎えたことを記念し、地域社会をはじめ官民一体で取り組んできた新幹線誘致の背景やN.P.O.の前身組織からの活動の足跡を残すために制作された。
IPAは、富士フイルムグループのデジタル印刷機器である、プロダクションプリンター「Revoria Press」シリーズやインクジェットデジタルプレス「Jet Press」シリーズ、ワイドフォーマットプリンター「Acuity」シリーズなどを使って制作された印刷物を作品として評価するコンテスト。審査は、印刷やグラフィックデザインなど各分野の識者で構成される第三者委員会が行い、応募作品の仕上がり品質、デジタル印刷技術の活用、革新性、ビジネス有効性、全体的な美しさといった基準に基づいて評価し、入賞作品を決定する。
2008年から毎年開催され、通算18回目となる2025年度は、グローバルから作品を募集する「IPA2025 グローバル」と日本とアジア・パシフィック地域に限定して募集する「IPA2025 APJ」の2つのプログラムで開催。
IPA2025 グローバルには、日本をはじめ、米国、ドイツ、英国、シンガポール、タイ、インド、アラブ首長国連邦などの14の国・地域から170作品の応募があり、36作品が入賞。また、IPA2025 APJには、日本とアジア・パシフィックの10の国と地域から282作品の応募があり、36作品が入賞している。今回、日本からは過去最多の7作品が入賞した。
北陸新幹線・黒部宇奈月温泉駅開業への歩み
2025年12月18日には、菅野社長と菅野寛二会長、そして制作部部長でデザイナーの廣澤純氏をはじめ、作品制作に携わったスタッフら、そして富士フイルムビジネスイノベーションジャパン(株)グラフィックコミュニケーション営業統括部の近藤哲也統括部長ほか、担当スタッフらが出席のもと、表彰式が執り行われた。
表彰式の冒頭、挨拶した近藤統括部長は「御社の作品は、長尺印刷機能と特殊トナーのシルバーをうまく活用した優れた印刷物に仕上がっている。我々は、IPAを通じて様々な付加価値のある印刷物を社会に広めていくことを役割としており、今回の入賞を契機に次回も優れた作品でIPAに継続参加してもらいたい」と述べた。

このあと表彰状と記念トロフィーが授与され、これを受けて菅野社長が「今回、入賞できたのは現場スタッフをはじめ、作品制作を担当したチームの努力の賜物といえる。この栄誉は全社員の励みとなり、また自信にもつながったと思う。今回の入賞を契機に、今まで以上に地域やお客様に対して、価値創造という分野で貢献していきたい」と述べるとともに、作品制作を支援してくれた富士フイルムビジネスイノベーションジャパンの担当者をはじめとするスタッフに対しても感謝の意を伝えた。
IPA2025 APJ「パンフレット」部門第1位を獲得した「にいかわプロモーションオーガニゼーションのあゆみ」は、北陸新幹線・黒部宇奈月温泉駅開業10周年を記念して発行された記念誌。全ページにわたり、シルバートナーとプロセスカラーを絶妙に配合することで、繊細で深みのあるニュアンスを表現している。また、長尺用紙を使用した表紙には新幹線のビジュアルが連続的に描かれており、製本後もその連続性を損なわない高度な画像処理と多彩な工夫が施された印刷設計が特徴となっている。














































