ニヨド印刷、「推し活市場」に照準-ミニノートを軸にラインアップ拡充
デジタル箔による紙ファイルも
ニヨド印刷(株)(本社/高知県吾川郡いの町474-2、御庄康隆社長)は、4月8日から東京・池袋サンシャインシティで開催される「プレミアム・インセンティブショー春2026」に出展する。今回のテーマは従来のノベルティ・環境対応型製品から一歩踏み込み、「推し活市場」を見据えた紙製品の新提案だ。主力の「パタパタメモ」を進化させた新ラインアップに加えて、カバンなどに装着して使うことを想定した「ミニノート」、書くハードルを下げる可愛い「ミニ一筆箋」を投入。さらに、デジタル箔を活用した高付加価値紙ファイルなども展開するなど、小型化と加飾による新たな需要創出を目指す。

同社の今回の出展で注目すべきは、これまでの環境対応やノベルティといった軸からの明確な転換である。背景には、企業販促のあり方そのものの変化がある。昨今は従来のように企業ロゴや商品情報を前面に出すのではなく、キャラクターや世界観を通じてブランドを伝える手法が有力になりつつあるからだ。
御庄社長は「企業PRにおいても、商品を擬人化したり、マスコットキャラクターを活用することで親しみやすく伝える手法が広がり、製品もその表現の場の1つになっている」と説明する。こうした市場変化を踏まえ、同社では現在、既存製品の再構築と新たな用途提案を同時に進めている。
主役はカバンに付けて持ち歩く「ミニノート」
今回の主力製品として打ち出すのが「ミニノート」である。サイズは74×74mmの正方形タイプと55×80mmのコンパクトタイプの2種類を用意しており、中綴じや糸綴じ、リング製本、耐水仕様など、多様なバリエーションを展開する。
最大の特徴は、その使用シーンの提案だ。従来のノートとは異なり、カバンやリュックに取り付けて持ち歩くことを想定。缶バッジやチャームなどと組み合わせることにより、推し活アイテムとしての活用を狙う。
御庄社長は「手のひらに簡単に収まるサイズなので、野外イベントやフェスでも気軽に使うことができる。スマートフォンでは代替しにくい『手書きの価値』を提案したい」と話す。
現時点で明確な市場が存在するわけではないが、御庄社長は「これから創る市場」と位置づけているようだ。印刷会社として、新たな需要を自ら創出しようとする積極的な姿勢がうかがえる。
ロングセラー「パタパタメモ」を、推し活仕様へ最適化
同社の代表商品である「パタパタメモ」も、推し活市場に対応する形で進化を遂げている。2017年の発表以来、同社の主力製品として実績を重ねてきたが、近年は企業用途よりもキャラクター関連の受注が増加しているという。

今回の展示では、小型化したスクエアサイズ(72×84mm)を新たに提案するほか、「パタパタ付箋」としての展開も強化する。とくに、従来型の「パタパタメモ」と同等サイズの大判付箋(約77×108mm)については、2面構成とすることでコストを抑えながらも、大きなキャラクターも印刷できる付箋というメリットを訴求する。
さらに、蛍光色対応の「パタパタ付箋」も加え、視認性とデザイン性を両立。単なるバリエーションの追加ではなく、用途に応じた最適化としてラインアップを再構築している。
デジタル箔で「選ばれる紙製品」へ
今回の出展で注目されるもう1つのポイントが、デジタル箔を活用した紙ファイルの提案だ。従来は環境配慮型の紙ファイルを中心に展開してきた同社だが、今回は加飾性を前面に打ち出し、新たな価値創出に挑む。
デジタル箔は版を必要とせず、小ロットでも対応可能な加飾技術で、近年は御朱印や同人グッズ市場を中心に需要が拡大している。「市場が見えているわけではないが、だからこそ挑戦する価値がある。既存の商品にワンポイント加えるだけでも魅力は大きく変わる」と御庄社長は今後の展開に期待する。
同社では、この技術を活用することで既存製品の付加価値を高めるとともに、顧客の選択肢を広げる提案につなげていく考えだ。
推し活と紙製品の融合で新たなステージへ
今回の出展は、同社にとって単なる新製品発表の場ではなく、事業の方向性を示す意味合いも強い。従来の紙製品をベースに、キャラクターや推し活といった新たな表現領域への展開を図ることで、紙の役割を広げようとしている。
御庄社長は「市場があるか分からなくても、まずは提案していくことが大事だと思っている」と話しており、紙製品の新たな使い方を提示しながら、需要そのものを掘り起こしていく考えだ。
小型化や加飾などの手法を取り入れながら、既存製品を再構築し、新たな用途を提案する同社の取り組みは、印刷会社としての可能性を一段と押し広げるものであると言える。印刷会社の来場者にとって、必見のブースの1つとなりそうだ。
















































