コンプラ違反倒産-4年ぶりに減少
(株)帝国データバンクは、コンプライアンス違反が取材により判明した企業の倒産を「コンプライアンス違反倒産(コンプラ違反倒産)」と定義し、その発生状況について調査・分析を行い、このほどその調査結果を公表した。
意図的な法令違反や社会規範・倫理に反する行為を原因とした「コンプライアンス違反」倒産(法的整理、負債1,000万円以上)は、2025年に278件発生した。前年(391件)から113件、28.9%減少し、4年ぶりに前年を下回った。
コロナ禍(2020年〜2021年)では、各金融機関は新型コロナ融資や返済猶予の申し込み・相談業務などの資金繰り支援による倒産回避が優先されたため、コンプライアンス問題が表面化しづらい状況が続いたことから、件数が減少した。しかし、アフターコロナ(2022年以降)において、資金繰りが改善せず、借入金の返済猶予や借り換えなどについて金融機関と協議する機会が増える過程でコンプライアンス違反が発覚した。2025年はそうした一連のケースが落ち着いたと考えられる。ただ、コロナ前を大きく上回る高い水準にとどまっている。一方で、負債額の大きいコンプラ違反倒産が目立っている。2025年に発生した倒産における負債額上位20社のうち半数近い9社がコンプラ違反倒産だった。
業種別でみると、サービス業が91件(前年比26.0%減)となり、全体のうち32.7%を占め最も割合が高かった。次いで卸売業(50件、同2.0%増)、建設業(49件、同29.0%減)が多かった。
違反類型別でみると、意図的に決算書を虚偽表示する「粉飾」が74件(前年比23.7%減)で最も多かった。前年から大きく減少した背景として、コンプラ違反倒産のなかでも「粉飾」倒産は負債が「1億円未満」の割合が非常に低いことから、小規模倒産の割合が高かった2025年においては減少したとみられる。なお、「粉飾」倒産のなかでも負債10億円以上の件数はほぼ横ばいで推移している。
次いで、各種補助金に関する「不正受給」が48件(同2.0%減)で続いた。また、労働安全衛生法違反や指定取消などの「業法違反」(44件、同38.9%減)は、これまで業法違反倒産の多くを占めていた運送業の減少が要因の一つ(2024年=25件、2025件=12件)。新たな時間外労働の上限規制が設けられたことよる摘発が一服したことによって「業法違反」による倒産も減少した。
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