2016年12月1日
昨年に続き中西氏が講演
(株)モリサワ(森澤彰彦社長)のユーザーで構成するモリサワ会(浅野健会長)の秋期研修会が11月30日、東京・千代田区のホテルグランドパレスで開催された。
冒頭、挨拶に立った浅野会長は、「印刷物は科学的、文化的に様々な進化を人類に与えてきた。20世紀の高度に発展した文明は、まさに印刷物によってもたらされたと言っても過言ではない」と、印刷が果たしてきた役割について説明した上で、「しかし現在は、新たなメディアとの共存の時代に入っている。そんな時代の中で、先人達がどのようなことを行ってきたのを学んでいきたい」と、今回の講演への期待を募らせた。
研修会では、昨年に引き続き、印刷博物館学芸員の中西保仁氏を講師に迎え「世間を賑わせた印刷メディア」を演題に講演が行われた。
中西氏は、明治時代の印刷・出版人の先輩たちが時代の荒波の中で、どのように変化し、そして独自の発想で印刷文化を発展させてきたのかを「肖像画」や「引札」「鉄道時刻表」など、印刷博物館所蔵の古資料をもとに解説した。