ペーパル、パンの粉を活用した紙を敷島製パンと共同開発

閉じる
(株)ペーパル(本社/奈良県奈良市、矢田武博社長)は、敷島製パン(Pasco)と共同で「食パンをカットする際に生じるパンの粉」をアップサイクルした紙「パンの紙」を開発した。
パンの主成分である小麦は、水分を含むと強い粘性を持つため、紙化には技術的に難しい素材だった。開発初期段階では、食パンの粉が製紙機械に付着し、安定生産が困難な状況が続いたという。
しかし、米を接着剤にして紙の原料にした独自のノウハウを活用し、これらの課題を克服。パンの痕跡を残した温かみのある手触りと、美しい印刷を両立させるために、より難易度の高い「一層抄き」での開発に成功した。
具体的には、敷島製パンの主力商品「超熟」などをカットする際に生じる食パンの粉をアップサイクル。印刷適性を考慮して2~3%配合したが、「一層抄き」で作ったため表層にしっかりミミが見られ、パンのような素朴な風合いを再現している。