サン・ブレーン、メッセージを込めた作品でIPA2025に入賞
高度な印刷技法を駆使〜環境配慮への想いをデザインで再現
(株)サン・ブレーン(東京都北区、岡村和哉社長)は、2025年度の「イノベーション・プリント・アワード(以下、IPA)」において「ワイドフォーマット部門」第1位を獲得した。同社の作品は、1パス6色プリントエンジンを搭載したフルカラープロダクションプリンターの特殊色印刷、高精度印刷、長尺印刷といった機能を最大限に活用し、時代ごとに変化する日本の食生活の推移を視覚的にわかりやすく再現した作品に仕上げている。また、同作品は、IPA入賞作品が自動的にエントリーされる「Asian Print Awards 2025」でも入賞を果たすなど、国際的な2つのアワードで高い評価を受けている。

環境配慮型印刷を積極的に推進
サン・ブレーンは、多様な商業印刷物、販促ツール等をフルラインでのワンストップサービスで提供するサンエー印刷(株)のグループ会社として1990年に設立。以来、企画・デザイン、印刷物からWeb、ブランディング・VI制作、さらにイベントプロモーションやプリントオンデマンドサービスまで、顧客の課題解決に多彩なクリエイティブパワーで応えている。
その同社を擁するサンエー印刷グループは、持続可能な社会づくりのためのSDGsに取り組むとともに、環境配慮型印刷「SUN-A LOHAS PRINTING」の提案を推し進め、顧客企業の環境貢献を支援している。環境に配慮した資材やカーボンオフセット制度などを積極的に認証取得するとともに、2012年には、富士フイルムのPS版アルミニウムを循環利用するクローズドループリサイクルシステム「PLATE to PLATE」に参画し、環境ラベルの付与を受けるなど、環境に配慮した印刷物の提供に積極的に取り組んでいる。
「IPA」は、富士フイルムグループのデジタル印刷機器である、プロダクションプリンター「Revoria Press」シリーズやインクジェットデジタルプレス「Jet Press」シリーズ、ワイドフォーマットプリンター「Acuity」シリーズなどを使って制作された印刷物を作品として評価するコンテスト。審査は、印刷やグラフィックデザインなど各分野の識者で構成される第三者委員会が行い、応募作品の仕上がり品質、デジタル印刷技術の活用、革新性、ビジネス有効性、全体的な美しさといった基準に基づいて評価し、入賞作品を決定する。
2008年から毎年開催され、通算18回目となる本年度は、グローバルから作品を募集する「IPA2025 グローバル」と日本とアジア・パシフィック地域に限定して募集する「IPA2025 APJ」の2つのプログラムで開催。
「IPA2025 グローバル」には、日本をはじめ、米国、ドイツ、英国、シンガポール、タイ、インド、アラブ首長国連邦などの14の国・地域から170作品の応募があり、36作品が入賞。また、「IPA2025 APJ」には、日本とアジア・パシフィックの10の国と地域から282作品の応募があり、36作品が入賞している。今回、日本からは過去最多の7作品が入賞した。
「ワイドフォーマット」部門第1位を獲得
2025年10月21日には、同社・経営企画室の伊藤幸男執行役員、情報出版部 制作ディレクターの伊藤景明氏、そしてサンエー印刷の管理本部 総務部の竹内良輔部長の3氏、そして富士フイルムビジネスイノベーション(株)の木田裕士取締役執行役員ほか担当スタッフらが出席のもと表彰式が執り行われた。

表彰式の席上、挨拶した木田執行役員は「サン・ブレーン様は、2023年度のIPAで世界のエネルギー収支とCO2排出量を題材にしたインフォグラフィック作品で大判印刷部門の第1位を獲得している。今回の作品も独自の表現力でサン・ブレーン様の環境に対する取り組みを前面に打ち出した作品となっている」と、同社の環境配慮への強い想いをデザインで体現した作品制作について敬意を表した。
このあと表彰式となり、木田執行役員から表彰状と記念トロフィーが手渡された。これを受けて伊藤執行役員が「今回の受賞作品もそうだが、当社は現在、デザインや企画などにも積極的に取り組んでおり、付加価値のあるオンデマンド印刷の提供を目指していく」と今後に向けての抱負を述べた。
IPA2025/AJP「ワイドフォーマット」部門第1位を獲得した同社の作品は、1960年から2023年までの米、小麦、牛肉、魚など主要食品の国内生産量、輸入量、輸出量、ならびに国民1人/1日あたりの供給粗食量についてイラストを用いたダイアグラムで表現している。1パス6色印刷による特殊色を用いた長尺印刷、印刷のズレを防ぐ精密な調整などの高度な技術を駆使して一連の作品として仕上げている。
今回の作品コンセプトについて伊藤執行役員は、「サンエー印刷グループ全体として環境に配慮した印刷に取り組んでおり、2023年度はCO2、そして今回は日本の食糧自給率の推移をグラッフィックアーツとして表現している。両作品ともグループとしての活動指針を示したものである」と説明する。












































