富士美術(大阪)、再度の資金ショート-負債3億2,400万円
(株)富士美術(大阪府東大阪市長田西4-2-38、設立1985年9月27日、資本金8,000万円)は、再度の資金ショートを起こし、7月3日に行き詰まりが表面化した。負債総額は2024年5月期時点で約3億2,400万円。
1980年5月に個人創業し、当時より商業印刷を手掛けていた。ストーンペーパーを使用したセフィオン加工や眼鏡なしでの3D印刷などを手掛け、パンフレットや防災マップ、ブックカバー向けなどの受注を得て、ピーク時の2001年5月期の売上高は6億3,818万円を計上していた。しかし、既往より損益面では精彩を欠く状態が続いており、同期末時点で8,087万円の債務超過状態にあった。
その後、他社に先駆けてLED-UV装置印刷機や検査装置を整備するなど積極的に設備投資を実施するも、受注は減少。2024年5月期の売上高は3億1,281万円にまで減少し、当期純損失1,165万円となり、債務超過額は拡大していた。
そうした中で、2025年6月には手形決済の目処がつかず、資金繰りが限界に至り今回の事態となった。
(東京商工リサーチ調べ)