2017年9月21日
計測した自動車ドアのクレイモデル(左)と、今回生成した三次元形状モデル(右)
凸版印刷(株)(金子眞吾社長)は、デジタルカメラで撮影した画像から三次元形状モデルを自動生成できる画像処理技術を開発しているが、このたび同技術の有効性を検証するため、(株)本田技術研究所(本社/埼玉県和光市、松本宜之社長)の協力のもと、自動車デザインの製作プロセスにおける性能評価実験を実施。その結果、CADへの適用にも耐え得る高精度なモデル生成に成功した。
この性能評価実験は2016年6月から実施したもので、具体的には、本田技術研究所が製作したドアのクレイモデルに対し、凸版印刷が同技術を適用して三次元形状モデルを作成。本田技術研究所にてその三次元形状モデルの表面平滑化処理を行った上で工業用三次元測定機の測定結果との比較評価を行ったところ、A4サイズにて、誤差0.08ミリという、高精度なモデル生成を実現した。
これにより、従来は高価な専用機器でしか実施できなかった、製造デザイン工程における三次元形状計測が、同技術を用いることによって、民生品のデジタルカメラでも手軽に実施可能であることが確認され、業務の大幅な改善が期待される。