2016年12月14日
マルチ電子ビームマスク描画装置を導入して描画時間を大幅に短縮
大日本印刷(株)は、半導体用フォトマスクの製造において描画時間を大幅に短縮することが可能なマルチ電子ビームマスク描画装置を導入し、次世代半導体用フォトマスクの生産体制を強化する。
DNPは約5年間、半導体メーカーや描画装置メーカー等と協力して、マルチ電子ビームマスク描画装置の開発を進めてきた。今回導入する装置では、露光量を制御するアパーチャーを特殊なものにすることで、単一の電子銃から約26万本の電子ビームを照射することができる。
従来の方式では、次世代半導体用フォトマスクのパターン描画には18時間以上、最大で数日間(半導体回路パターンの最小線幅により異なる)を要していたが、それぞれの電子ビームを高精度に制御しながら描画することで、半導体メーカー各社の7nmプロセス向けフォトマスクでは描画時間を約10時間とすることが可能となった。また、今後さらに微細化の進む次々世代半導体用フォトマスクでも描画時間短縮が可能となる。