2016年11月18日
従来の明朝文字(上)と「にじみ」を表現した書体(下)
大日本印刷(株)は、オリジナル書体「秀英体」で活版印刷の風合いを再現した「にじみフォント」を開発した。第1弾として、「秀英にじみ明朝L」をソフトバンク・テクノロジー(株)(本社/東京都、阿多親市社長)のWebフォントサービス「FONTPLUS」において11月18日に発売した。
「秀英にじみ明朝」は、印刷時の圧力(印圧)によってにじむインクの風合いを再現するため、活版印刷物の印影を分析した。活版で印刷された文字は、インクが活字に付着していくことで、徐々に「ハライ」の先端や「ウロコ」の角が丸くなったり太くなったりする傾向がある。また、線がランダムに揺らいだり太くなったり、交差する部分が丸くなったり、近接する部分がつながったりすることもあった。これらの分析結果を「にじみ効果」として付与する専用プログラムを開発し、秀英体フォントデータにこのプログラムで画像処理を行い、「秀英にじみ明朝」フォントを作成した。