2022年7月29日
東北電力(株)とトッパン・フォームズ(株)が開発した液漏れ検知システムがこのほど、(一社)日本自動認識システム協会が主催する「第24回自動認識システム大賞」で「優秀賞」を受賞した。
同システムは、印刷配線とRFID技術を組み合わせ、油や水、水性薬品などの液漏れを検知するシステムで、2022年6月から東北電力の新仙台火力発電所で実証実験を実施している。
従来の目視確認では配管を覆う外装板から液体が染み出た状況でなければ発見が困難だったが、同システムは外装板の内部に検知システムを設置できるため、液漏れ量が少ないうちに早期発見が可能。また、遠距離から読み取りが可能なRFIDの特長を生かし、従来では作業員の目が届きにくかった箇所の点検も可能になる。
さらに、設置したICタグはリーダーからの電波で起動するため、電源の確保や電池交換のためのメンテナンスが不要。印刷配線の技術を用いることで、大幅な価格低減も実現できる。
両社は今後、引き続き実証実験を実施し、他の発電所だけでなく、石油化学や製薬など多くの配管を有する他業種への販売を目指していく。