2012年5月24日
drupa2012の出展を報告するミューラーCEO(左)と日本市場での製品展開を発表する宮崎専務
ミューラー・マルティニ ジャパン(株)(宮崎靖好代表取締役専務)は24日、スイス本社から来日したグループCEOのブルーノ・ミューラー氏出席のもと、「post drupa」として記者会見を開き、drupa出展製品や展示会成果を報告するとともに、日本市場での製品展開について明らかにした。
drupa2012において同社は、「Fit for difference.」をテーマに、「新型シグマライン」デジタル製本システムやモーション制御技術を採用した全自動バインダー「Alegro」、バリアブルオフセット印刷機「VSOP850」などを発表。その他「digital ready」仕様の多くの新機種を展示し、大きな成果を収めた。
ミューラーCEOは、「来場者の購買意欲は前回よりかなり高いものだった」とした上で、デジタル印刷およびパッケージ印刷分野が焦点となったdrupaのトレンドに言及。「製本業界にとってのデジタル印刷、パッケージ分野にとってのオフセット印刷は、新たな可能性を切り開くものだ」との見解を示し、とくに「印刷製本会社は『digital ready(デジタルOK)』でなければならない」と指摘。同社としてもオフセット・デジタル両方の可能性をユーザーとともに追求していく姿勢を強調した。
一方、日本市場での製品展開について宮崎専務は、小型の全自動バインダー「パンテーラ・デジタル」とバリアブルオフセット印刷機「VSOP」を年内にも販売を開始できる体制づくりを進めていることを明らかにした。
「これまでコロナやボレロといったハイエンドモデルをラインナップしてきたが、パンテーラ・デジタルをエントリーモデルとして提案したい。また、VSOPについては、drupaで厚さ12ミクロンという伸びやすいフィルム素材への印刷を実演し、日本からの来場者も大きな関心を寄せていた。日本市場における軟包装の主流はグラビア方式。オフセット技術が確立されている日本において、オフセット機『VSOP』による小ロット対応パッケージ印刷ソリューションが受け入れられる余地は充分ある」(宮崎専務)