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2025年上半期出版市場、紙+電子で2.1%減の7,737億円

上半期 紙と電子の出版物推定販売金額

 出版業界の調査研究機関である(公社)全国出版協会・出版科学研究所(東京都新宿区)は、2025年上半期(1~6月期累計)の出版市場規模を「季刊 出版指標」2025年夏号(7月25日発売)で発表。紙と電子を合算した出版市場(推定販売金額)は、前年同期比2.1%減の7,737億円。紙の市場は同5.4%減の4,926億円、電子出版は同4.2%増の2,811億円となった。

 紙の市場では、書籍の返品率が減少する一方、雑誌は日本出版販売がコンビニ配送から撤退、3月からトーハンが引き継いだ過程で雑誌販売を終了した店舗も多く返品が急増。「週刊ダイヤモンド」が店頭販売を終了し、「週刊現代」が隔週刊化するなど有力誌の刊行形態変更が相次ぎ、週刊誌の販売金額が大幅に落ち込んだ。

 電子出版市場は、電子コミックは続伸しつつも大ヒットに乏しく、伸び率が徐々に鈍化。各ストアは引き続き、独占・先行配信やオリジナル作品の強化を進めている。

 電子書籍は、アニメ原作のライトノベルなどが底堅く売れ、写真集は絶好調。電子雑誌は、前年サブスクサービスの値上げによりプラスとなったが、緩やかながら会員数が減少し、再びマイナスとなった。

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