富士印刷(東京)、事業停止で破産申請へ - 負債5億5,048万円
富士印刷(株)(東京都墨田区立川3-13-9、設立2002年9月、資本金2,000万円)は、3月8日付けで事業を停止し、東京地裁への破産申請を弁護士ほか1名に一任した。負債総額は5億5,048万円(2023年8月期決算時点)。
前身企業の事業を引き継ぐ形で設立。事務用印刷や商業用印刷、広告宣伝媒体、販促物など多種多様な印刷を手掛け、特に贈答用の「のし紙」印刷の売上比率が高かった。
前身企業時代に築いた大手百貨店などとの取引基盤の大半を承継したこともあり、2003年8月期は売上高約9億5,000万円を計上。しかし、その後は紙需要の減退や贈答品市場の縮小のあおりを受けた。
新型コロナウイルス感染拡大以降は、百貨店の不振により事業環境がさらに悪化。2021年8月期は売上高が4億9,384万円にまで減少した。コロナ禍の収束傾向にともない、2023年8月期の売上高は5億7,162万円に回復したものの、赤字を解消できず、債務超過が続いていた。今期に入っても経営状況は改善せず、資金繰りも限界に達し、事業継続を断念した。
なお、関連の富士プリンティング(株)も同様の措置となった。
(東京商工リサーチ調べ)
