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新和製作所、「エナジー・エリート」で乾燥促進印刷強化

「設備を持った広告代理店」〜ディスプレイの構造設計に強み
新和製作所 山崎康成社長 × エコスリー 神前裕樹本部長

 「一人前ではなく、一流になる」─パッケージとディスプレイ事業を両輪とする(株)新和製作所(本社/埼玉県川越市下赤坂736-2、山崎康成社長)は、高度な設計技術と一貫生産体制を武器に、「設備を持った広告代理店」を標榜している。今回、この思想をプリプレス工程からサポートするエコスリージャパン(株)(岡本勝弘社長)のセールス&マーケティング本部長・神前裕樹執行役員と山崎社長との対談を通じて「新和イズム」の一端を紹介する。

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山崎 社長

設計スタッフは11名

神前 御社はパッケージ事業をベースに、ディスプレイや紙什器へと事業を拡大されていますが、事業構成はどのような比率になっていますか。

山崎 現在、パッケージとディスプレイが半々の売上比率になっている。今後もこの比率は維持したいと考えている。というのもパッケージは薄利だがリピートがあり、ディスプレイは利益率は高いもののリピートはほぼない。また繁忙期もまったく逆である。「パッケージの繁閑の波をディスプレイが埋めてくれている」というイメージである。

神前 もともとパッケージの会社がディスプレイ事業をバランス良く取り入れている例はあまり聞きません。

山崎 それは、パッケージとディスプレイでは事業に対する考え方が異なり、設計・営業・業務・工場といったすべての工程でまったく違う動きが必要になるからである。とはいえ、対クライアントとして見た場合、その親和性は非常に高く、営業面で大きな相乗効果が期待できる。


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神前 本部長

神前 実際に御社が手掛けたディスプレイを拝見すると、構造設計の難易度が高そうですね。

山崎 そこが当社の大きな強みである。現在、設計スタッフは11名在籍している。年間売上40億円弱の事業規模の当社が、仮にパッケージだけの会社だったとすれば、設計スタッフは2〜3人で充分。しかし、ディスプレイはこの設計が重要であることから、ここに積極的な投資を行い、当社では「設計で負けることはない」という自負がある。この「設計」は価格交渉力を生み、「ちょっと高いが、新和さんで」となるわけだ。短い納期の中で、設計スタッフが少なければ、いい発想は出てこない。現在もあと2名程度の増員が必要だと感じている。

神前 他のライバル会社もこの設計を強化しているのでは...。

山崎 試作品ではお金はもらえないし、採用が決まってもその試作品自体に売上は発生しない。これは業界の悪習ではあるが、その設計にどこまで投資できるかが試される。ただ言えるのは、そこが弱ければ仕事は取れないということ。ディスプレイを始める会社は、この設計でつまずくことが多い。当社はそこを強みに変えている。

 当社のクライアントは広告代理店、大手印刷会社がそれぞれ4割、残りの2割がエンドユーザーである。この2割を増やすためには、デザインや企画力が必要である。当社では4〜5年前から「設備を持った広告代理店」を目指し、この比率を4割までもっていきたいと考えている。

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