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視点の行方

2021年度のサブスク国内市場は前年度比10.6%増

印刷ジャーナル 2022年6月25日

 (株)矢野経済研究所は、国内のサブスクリプションサービス市場を調査し、主要・注目カテゴリーの市場動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

 2021年度のサブスクリプションサービス国内市場規模(6市場計、食品・化粧品類の定期宅配サービス分野含む)はエンドユーザー(消費者)支払額ベースで前年度比10.6%増の9,615億5,000万円。内訳をみると、前年度と比較して成長した市場は、デジタルコンテンツ、衣料品・ファッションレンタル、外食サービス、生活関連サービス、多拠点居住サービス、定期宅配サービス(食品・化粧品類)のすべてであった。

 交通事業者がこれまで安定的に獲得できていた定期券やその他運賃等の収入は、2020年のコロナ禍をきっかけとするライフスタイルの多様化、リモートワーク化進展などにより、一定程度の減少が見込まれる。しかしこの多様化をチャンスと捉え、新たな需要創出に向けて事業者各社でサービス開発を進めており、そのなかでとくにサブスクリプションサービスが脚光を浴びている。

 これまで、交通機関という物理的な移動をともなうサービスのインフラを提供してきた交通事業者がサブスクリプションサービスを導入するということは、新たにソフト面でのサービスを強化することにつながる。例えば、移動を中心としたさまざまなサービスをサブスクリプション型で一元管理することで、携帯電話・スマートフォンの支払いで見られるような、一括支払いでさまざまなサービスを利用できる仕組みを提供出来るようになる。

 これはMaaS(Mobility as a Service)推進や交通サービスのDX化でもあり、サブスクリプションサービスの導入は交通サービスのさらなる成長のきっかけになることが考えられる。

 2022年度のサブスクリプションサービス国内市場規模(6市場計)は前年度比9.5%増の1兆524億7,500万円、2024年度には1兆2,422億4,000万円になると予測する。

 2022年度も、デジタルコンテンツ、衣料品・ファッションレンタル、外食サービス、生活関連サービス、多拠点居住サービス、定期宅配サービス(食品・化粧品類)の6つの市場全てでの成長を予測する。