ホリゾン、自動化から無人化へ〜連携で実現する生産改革を提案
ホリゾン・ジャパン(株)が主催する春の恒例イベント「ホリゾン・スマートソリューションフェア2025 in 東京(HSSF2025 in 東京)」が、2025年5月14日から16日まで科学技術館(東京都千代田区)1階展示ホール(8・9・10・11号館)で開催され、会期中は多くの来場者で盛況を呈した。同イベントではメーカー間の垣根を越え、最新システムの連携で実現する自動化・省力化による生産改革ソリューションの提案が行われた。
「Smart Factory Experience〜自動化から無人化へ、スマートファクトリーを体験する〜」をテーマとした同イベントでは、ハードウェアからシステム構築まで、柔軟なソリューションで、企業の生産効率と製品の品質向上を支援する印刷工場全体の最適化の提案が行われた。会場では、8号館(スマートファクトリーゾーン)、9号館(注目の商品ゾーン)、10号館(圧着ハガキシステムゾーン)、11号館(セミナー会場)とテーマ別のソリューションを展示。
「圧着ハガキシステムゾーン」では、富士フイルムビジネスイノベーション製のプロダクションプリンター「Revoria Press PC1120」とハママツ製の熱圧着機「HP-L」、そしてホリゾンのプリンターインラインシートカットシステムで構成された圧着ハガキシステムの展示・実演が披露された。

同システムは、「Revoria Press PC1120」とホリゾンのシートカット装置「SMSL-100」をシートバッファモジュールを介してインライン化し、出力からシートカットまでをワンパスで行うことができる。
圧着トナーを使用した見開きハガキサイズに面付けされたシートをカットした後、紙折機「AF-460F」と熱圧着機「HP-L」をインライン接続した自動圧着ラインで熱圧着ハガキを作成した。

これにより従来は、工程ごとにタッチポイントが発生していた圧着ハガキの生産に対し、2つの自動化システムを構築・活用することで大幅な工程短縮の実現が可能となる。
「注目の製品ゾーン」では、四六半裁・全自動紙折機とオートスタック&デリバリー装置をインライン接続した「全自動紙折り機+オートデリバリーシステム」を展示。
同システムは、ホリゾンの紙折り機「AFV-564SA」で折り加工後にセンターカットし、2UP状態になった成果物をpalamides社のオートスタック&デリバリー装置「gamma502 ho」で積載・帯掛けを実行する。2UPにすることで断裁の工程を減らすとともに、人の手による区分けごとの帯掛けをなくすことができるので、少人数で最大限の効率化を図ることができる。

今回は、紙折機に接続しての展示・実演となったが、オートスタック&デリバリー装置「gamma502 ho」は、中綴じ機やデジタル印刷機などアプリケーションを問わず、さまざまな機種との連携が可能となっている。
「スマートファクトリーゾーン」では、パレタイズロボットやラップ巻機、AGVなどのロボティクス技術が実現する省力化・自動化の提案が行われた。
紙折機パレタイズシステムでは、クロス折機「AF-764AKL」とプレスカッター「PSX-56」で16ページの折丁を作成し、協働ロボットパレタイズシステムで、パレットに隙間なく積んでいくなど、作業者の負担軽減の効果を実演で披露した。

また、パレットに積載された成果物は、AGVでストラパック製のパレットストレッチ包装機「PW-1521」に持ち込まれ、パレタイズからラップ巻までの工程の自動化を提案した。
さらに富士機械(株)の断裁検査装置「BCC-1」も初出展された。同装置は、三方断裁後、本の天地側・小口側を4台の画像処理カメラを使用し、断裁傷・角折れ・中折れ等の不良を検出する。これにより目視での検品作業に従事する必要がなくなり、オペレーターは他の作業に集中できることから生産性の向上に貢献する。
今回は、オフラインでの展示だが、コンベアで接続することでノンストップでの検査も可能となっている。