パラシュート、ワンオペ可能なMIS〜メーカーワークフローと連携実現
パラシュート(株)(東京都世田谷区、兵藤伊織社長)は6月9日から、印刷業務の基幹システム「Print Navigator System」(プリントナビゲーターシステム、以下PNS)において、デジタル印刷機器メーカーが販売しているワークフローソフトウェアと連携可能な機能を追加。今回は富士フイルムビジネスイノベーション(株)の「Revoria XMF PressReady」と連携を開始した。

人手不足や人件費高騰、価格競争の激化などにより、印刷業界における業務効率の改善は喫緊の課題となっている。しかし、従来の印刷会社の多くは見積・受注業務や利益率の管理を一元化していないため、業務の可視化ができず、ボトルネックの発見には至らず、また大がかりなMISを導入してもバージョンが古くなったり、業務の実態とのずれが生じたりすると、オペレーションが難しくなるという声も聞かれるようになった。
PNSは、同社が長年の生産現場での知見を活かし、印刷会社の実態に合わせて開発した次世代型のMIS。見積・受注管理・利益率管理といった最低限必要な機能のみを搭載し、会計管理ソフトなど様々なSaaSとも連携することで、アジャイルな(柔軟な)システム運用が可能な点が特徴となっている。
同社では、PNSをユーザーに導入するにあたり、デジタル印刷機器メーカーのワークフローソフトウェア連携が増えてきたため今回、追加パッケージ機能として販売を開始することとなった。
具体的な連携機能としては、受注情報に「印刷データパス」を追加。印刷データパスの先にデジタル印刷で印刷したい版データを保管。次にRevoria XMFボタンを押すと、CSVデータをダウンロードできるようになるので、ワークフローソフトウェアが指定する場所にファイル保存することで、ワークフローソフト側で作成したワークフロー機能によって自動で印刷データ面付・印刷指示・デジタル印刷機による後加工まで行うことができるようになり、最小1人でデジタル印刷受注からデジタル印刷完了までの業務を行えるようになる。

同社・兵藤社長は、「長年生産現場の業務効率改善をサポートした知見をもとに、デジタル印刷時代にマッチしたMISと、それに付随するワークフロー連携機能を開発した。この機能を使うことにより、大幅にデジタル印刷工場側の作業工数削減を図ることができ、最終的に固定費の削減につながる。最終的に工場側の加工高を下げることでデジタル印刷のプリント販売価格のアドバンテージを持たせることが可能となる。また、別途デジタル印刷工場に合わせたPNSをベースとしたシステムの個別開発にも対応している。PNSは常に新しいバージョンでユーザーの皆さんに使用してもらうために、これからも開発を進めていく」と述べている。