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視点の行方

国内DX支援サービス需要はビジネス変革が最多

印刷ジャーナル 2021年4月5日

 IDC Japan (株)は、デジタルサービス(デジタルトランスフォーメーションを支援するITサービス/ビジネスサービス)の需要動向調査結果を発表した。その結果、DXイニシアティブにおいて、ビジネス変革支援サービスがもっとも利用されていることが分かった。
 同調査によると、国内大企業におけるDXイニシアティブの約8割において、何らかの支援サービスを利用していることが明らかとなり、中でも「ビジネス変革支援」を受けているとの回答が全体の52.6%と最多となった。また、IoT活用の支援やSNS/ソーシャル技術の活用支援、サイバーセキュリティ支援などを含む「その他のデジタル技術活用の支援」が38.2%、「デジタルマーケティング/デザインの支援」が28.9%、「データ分析/AI活用/自動化の支援」が28・4%でこれに続いた。
 1位となった「ビジネス変革支援」の内容を具体的にみると、「DX人材の育成/リスキルの支援」、「業務プロセスの変革/BPR(Business Process Re-engineering)の支援」、「デジタル戦略の策定/デジタル事業開発の支援」が高い利用率となった。
 また、DXイニシアティブで実際に支援サービスを受けている最重要パートナーを尋ねた調査結果では、回答率は「コンサルティングファーム」が最高となり、第2位「SI事業者/ITサービスベンダー」、第3位「ITハードウェアベンダー」を上回るなど、ビジネス変革支援に向け、コンサルティングファームのパートナーとしての重要性が高まっていることが示唆された。
 国内企業のDXへの取り組みが着実に進展する中で、技術支援主導型ではなく、ビジネス視点からの変革主導型の支援サービスの需要は今後も高まっていくとIDCはみている。その一方で同調査からは、具体的な利用サービスは、DXイニシアティブの進行状況、主導部門、産業分野別に大きく変化する/異なることも明らかとなっており、支援サービスを提供する事業者はこうした変化/違いに応じた支援を顧客企業に提供していくことが重要となっている。
 IDCでは「DX支援サービス事業者は、多岐にわたる支援サービスを、どの段階で、どの部門に対し、どのように提供していくかといった、DXジャーニーに伴走し続ける視点でオファリングを組み立て、必要に応じて他の事業者との連携を強化することが求められる」と分析している。