小ロットジョブの生産効率と高付加価値両立[Revoria Press PC1120導入事例]
ノベルティグッズやパッケージ〜幅広い表現力・用紙対応力発揮
東京都内に拠点を持ち、印刷からグッズ制作、デジタルコンテンツ制作まで幅広く手がける(株)帆風(本社/東京都新宿区下宮比町2-29、須藤高幸社長)は、富士フイルムの「Revoria Press PC1120」をはじめとするデジタル印刷機5台を駆使し、小ロット・超短納期の商業印刷物から、ノベルティなどの高付加価値アイテムまで、幅広いニーズに応えている。また、並行して、ワークフロー全体の自動化・スキルレス化を推進するとともに、オフセット印刷からデジタル印刷への移行も進め、生産効率のさらなる向上を図っている。現在のデジタル印刷機の活用状況やメリット、今後の展望などについて、竹橋プリンティングセンターの次長・橋田和人氏、POD課総合職課長・森川幸久氏に伺った。

効率を追求した一貫生産体制で小ロット・短納期ニーズに対応
同社は、名刺や封筒などの事務用印刷物から、チラシやカタログなどの商業印刷物、さらには大判ディスプレイ、ノベルティまで、多種多様な制作物を手がける。生産拠点となる「竹橋プリンティングセンター」(東京都千代田区一ツ橋)は、皇居に隣接するパレスサイドビルの地下3階から5階にあり、プリプレスから印刷・加工、さらには配送設備も完備。24時間稼働で、スピードと品質を高い次元で両立したサービスを提供している。
印刷設備は、枚葉オフセット印刷機が5台と、トナーのデジタル印刷機が5台。他に、名刺専用のデジタル印刷機2台と、封筒専用の軽オフセット印刷機22台を備える。また、断裁以降の工程は、独自の基幹システムと連携した自動化ラインの構築により、ほとんど人手を介さず出荷まで行える体制を実現。1日3,000件近くにおよぶ多様なジョブを、正確かつスピーディーにこなしている。
仕事の受注形態としては、営業、店舗、Webの3通り。Web受注サイトは、帆風直営の「Vanfu Online Shop」と、グループ会社が運営する「Suprint(スプリント)」((株)ugo)、「イロドリ』」((株)プリマリール)の計3サイトを設けており、現状、デジタル印刷ジョブの約65%をWebからの受注が占めている。
コロナ禍以降、小ロット化の傾向が顕著になっているといい、現在、Web受注ジョブの平均ロットは500部程度。ただ、全体の受注件数は増加しており、大量の小ロットジョブを効率的に生産できる同社の強みが存分に活かされている。
除電装置や自動検査装置が導入の決め手に
帆風では、1996年4月にオンデマンド印刷サービスを開始して以来、30年近くにわたりデジタル印刷機を活用してきた。現在はカラーのトナー機5台体制で、すべて富士フイルム製で統一。その内訳は、「Iridesse Production Press」(以下Iridesse)が2台、「Revoria Press PC1120」(以下PC1120)が2台、そして「Revoria Press EC1100」(以下EC1100)が1台となっている。
橋田次長に、それぞれの導入の理由を伺った。まず、2018年に導入のIridesseについてはこう振り返る。
「当時、印刷市場全体の傾向として、高付加価値化のニーズが高まっていたため、新たなデジタル印刷機として、特色対応モデルや、用紙対応力に優れたモデルを中心に、いくつかの機種を検討していた。その中でIridesseは、特殊トナーが使用でき、さまざまな用紙に対応していることはもちろん、生産性が他社機より2割ほど高く、しかもトナーが低温で定着するため消費電力が抑えられるなど、環境性能も優れていた」
高付加価値ニーズへの対応力に加え、同社が重視するスピードや環境性にも魅力を感じたことが決め手になったという。PC1120の導入はそれから3年後、2021年のこと。デジタル印刷サービスの拡充や生産効率アップが大きな狙いだった。
「導入を決めた理由はいくつかあるが、そのひとつが除電装置。それまでは、タック紙やPET素材などを使う仕事では、出力後に帯電して張り付いた紙を1枚ずつ剥がしたり、カールしたものを伸ばしたりしていたが、こうした作業が不要になるのは非常に魅力的だった。また、高精度な自動検査装置を装備できるところや、RGB画像の自動補正機能、安定した長尺印刷が可能な点なども、サービスの幅を広げる上で大きなメリットになると考えた」(橋田次長)
そして2025年春には、それまで使用していたモノクロのトナー機に代わり、EC1100を導入。定期で受注する冊子ものなどで活用を開始するとともに、従来オフセットで対応していた小ロットジョブの一部をデジタル印刷に切り替えた。また、これと併せて、デジタルワークフローシステム「Revoria XMF PressReady」(以下PressReady)の運用も開始し、プリプレス作業の省力化を図ると同時に、5台のデジタル印刷機の一元管理が可能な環境を構築。さらなる生産効率アップを実現した。















































