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視点の行方

ライナーレスラベルの市場規模は2025年に20億米ドルへ

印刷ジャーナル 2020年7月5日

 (株)グローバルインフォメーションによると、ライナーレスラベルの市場規模は2020年の17億米ドルから2025年には20億米ドルに達し、CAGR4.1%で成長すると予測されている。世界中のパッケージ食品やコンビニ食品の高い成長と需要が市場拡大を促進。革新的で環境に優しく、耐久性のあるラベリングに対する食品・飲料メーカーからの需要が世界的に高まっており、市場を牽引している。
 製品別では、可変情報印刷部門がライナーレスラベルの最大市場になると予測。この市場における高いシェアは、業界全体の需要に起因していると考えられる。時間効率が良く、無駄を減らすことができる同ラベルは、傷や摩耗に強く、計量システム、倉庫管理、輸送、販売現場の用途で広く使用されている。
印刷技術別では、フレキソ印刷部門が市場を支配すると予測。フレキソグラフィーは、紙やプラスチック容器(ワックスペーパーのもの)、段ボール箱、テープ、封筒、金属箔などの幅広い包装材料にシンプルなデザインと色を適用させることができ、高速で汎用性が高く、経済的かつ効率的な印刷技術の1つである。
印刷インキ別では、水性部門が最大シェアを占めると予測。ラベル印刷市場における水性インクの消費量の多さは、現在の環境保護基準への準拠度が高いことに起因している。水性インクの使用は、汚染やプリンタ上の多くの制約に対して有効となる。このタイプのインクは、紙や板紙への印刷に広く使用されている。
最終用途産業別では、食品部門が最大になると予測。APAC(アジア太平洋地域)を中心に、世界的な加工・包装食品の増加傾向は食品業界におけるライナーレスラベルの需要を押し上げると予想されている。インドや中国などの新興国では、小売食品産業と、外食産業の需要が増加傾向にある。これは、食品業界全体のライナーレスラベルの需要を牽引している。
2019年の市場シェアは、欧州地域が最大のシェアを占めている。世界経済の改善、労働人口の拡大、パッケージ食品の国内需要の増加、飲料の消費量の増加などの要因が市場を押し上げると予想されている。この地域はまた、プラスチック使用に対する強い環境規範があり、そのリサイクル性と耐久性を考慮して多くのラベル製品が製造されている。このことが、欧州市場におけるライナーレスラベルの需要を押し上げている。