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視点の行方

CEPI構成国の古紙回収と消費動向

印刷ジャーナル 2019年9月5日

 欧州製紙連合会(CEPI)は、欧州製紙連合会構成国の紙・パルプ主要統計を発表した。
 2018年CEPI 構成国全体の古紙回収量は前年に対し166 千トン減少し、5万6,695千トン。古紙消費量は前年に対し453千トン増加し4万8,791千トンとなった。古紙利用率は前年に比べ0.5 ポイント増加し52.9%。ヨーロッパ古紙リサイクル率は前年に比べ0.8ポイント減少し、71.6%となっている。
 2018年の全輸出量は前年に対し651 千トン減少し、9万972千トン。輸出先はアジア地域が最も多いが前年に対し704千トン減少。一方、全輸入量は前年に対し31千トン減少し2,068千トンとなり、輸入先はCEPI構成国以外のヨーロッパ地域から全体の79.0%、北アメリカ地域から同18.9%を輸入している。
 2018年の製紙原材料に占める古紙割合は46.0%で前年より0.1ポイント減少。 2018年の古紙の消費先は段ボール原紙が最も多く、2万7,866千トン消費し、全体の57.2%を占める。次に多いのが新聞用紙で5,253千トン消費し、全体の10.8%。次に包装紙で4,676 千トンを消費し全体の 9.6%を占めている。
 製品品種別の古紙利用率は段ボール原紙が最も高く93.3%で、次いで新聞用紙93.0%、包装紙52.6% の順。一方、最も利用率が低いのはその他印刷用紙の13.0%。
 古紙品種別消費量は段ボール古紙が最も多く2万5,663千トンで、全消費量の52.6%を占めている。次いでミックス古紙、新聞・雑誌古紙、その他の古紙の順で、それぞれの消費量は9,266千トン、8,846千トン、4,984千トンで、構成比はミックス古紙が19.0%、新聞・雑誌古紙が18.1%、その他の古紙が10.2%。
 CEPI構成国別古紙消費量を見ると、最も多いのはドイツで全消費量の35.3%を占めている。次いでフラ ンス11.1%、イタリア10.5%、スペイン 10.0、イギリス6.4%と続いている。