2020年の国内ページボリュームは減少傾向
IDCジャパン(株)(竹内正人社長)は、このほど国内オフィス/ホームプリント市場におけるページボリューム(プリンターや複合機から出力されたページの総数)の動向を発表した。
それによると2019年の国内オフィス/ホームプリント市場におけるページボリュームは、3,168億ページで、前年比成長率マイナス1.8%と減少した。プロダクト別では、レーザー機からの出力は2,815億ページ(前年比成長率マイナス2.2%)、インクジェット機からの出力は353億ページ(前年比成長率プラス1.6%)となった。
2020年の国内ページボリュームは、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けることが考えられる。緊急事態宣言の発令により、大都市圏を中心に多くの企業が原則在宅勤務へと移行し、オフィスへの出勤者が大きく減少。このことは、オフィスで使用されるレーザー機およびインクジェット機(ビジネスインクジェット)からの出力に大きくマイナスの影響を与えたと考えられる。一方で、在宅勤務や休園/休校措置の影響で、ビジネス書類や教育コンテンツを家庭でプリントする動きが見られ、こうした動きは、家庭用インクジェット機のページボリュームにプラスの影響を与えたと考えられる。しかし、もともと国内ページボリュームにおける家庭用インクジェット機の占める割合は低い上に、近年スマートフォンやSNSの普及の影響で、家庭でのプリントは大きく減少する傾向にあり、そのため家庭用インクジェット機からの一時的な出力増が、国内ページボリューム全体に与える影響は極めて限定的であるとIDCではみている。これらの要因を踏まえて、IDCでは、2020年の国内オフィス/ホームプリントページボリュームを前年比成長率マイナス13.3%の2747億ページと2019年から大きく減少すると予測している。プロダクト別に見ると、レーザー機からの出力は、前年比成長率マイナス14.0%の2,422億ページ、インクジェット機からの出力は、前年比成長率マイナス7.9%の325億ページとなっている。
IDCでは、新型コロナウイルス感染症の収束が期待される2021年には、ページボリュームは2020年の大きな落ち込みからは回復するとみているが、多くのユーザー企業は収束後の新たな働き方に向けて在宅勤務制度を拡充し、ワークフローのデジタル化を推進することが考えられることから、国内ページボリュームは感染拡大以前の2019年の水準には戻らないと考えている。さらに、こうした動きは大規模/中規模企業を中心に2022年以降も継続し、国内ページボリュームは減少を続けるとみている。
この結果、2019年から2024年のCAGR(年間平均成長率)をマイナス3.8%、2024年には2,616億ページとなると予測している。
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