減少傾向にある国内ページボリューム
IDC Japan(株)(竹内正人社長)は、このほど国内ページボリューム(プリンターや複合機からの出力されたページの総数)の動向を発表した。
それによると2018年の国内ページボリュームは、前年比成長率マイナス2.9%の3,226億ページで内訳は、レーザー機器からの出力が2,889億ページ(前年比成長率マイナス2.8%)、インジェット機器からの出力が338億ページ(前年比成長率マイナス4.3%)であった。IDCでは、今後、国内ページボリュームは緩やかに減少を続けるとみており、2018年〜2023年のCAGR(年間平均成長率)をマイナス1.6%、2023年のページボリュームを2983億ページと予測している。
機器セグメントごとに見ると、レーザー機器からのページボリュームは、2018年〜2023年のCAGRでマイナス0.9%、2023年には2,764億ページとなると予測している。レーザー機は、主にオフィスでのプリント業務に使用されており、オフィスにおいては、モバイル/クラウドの普及、各種文書の電子化、業務フローの電子化/自動化など、ページボリュームにマイナスの影響を与える複合要因が存在している。また、働き方改革にともなう在宅勤務の普及や外出先/出張先でのモバイルワークの増大も、ページボリュームにマイナス影響を与えるとIDCでは考えている。一方で国内のオフィス環境において、紙をまったく使用しないような働き方が広く普及しているわけでもなく、これらを総合し、IDCではレーザー機器の国内ページボリュームは、ゆるやかな減少が続くと考えている。
インクジェット機器からのページボリュームは、2018年〜2023年のCAGRをマイナス8.3%、2023年には218億ページとなると予測している。インクジェット機器は、主に家庭におけるプリントで使用されており、家庭ではソーシャルネットワーキングサービスなどの普及によって年賀状の印刷が減少していること、スマートフォンの普及によってプリントする機会が減少したことなど、ページボリュームに対するマイナス要因が増えている。
今後、家庭でのプリントがまったく無くなってしまうとは考えにくいものの、家庭でのプリント機会は、今後も大きく減少する傾向が続くとIDCでは考えている。
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