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ショールームを訪ねて|ダックエンジニアリング、未来を感じる「おもてなし空間」

2020年10月25日

[京都本社ショールーム]元気になる最先端情報発信

 画像処理のダックエンジニアリング(株)(本社/京都市南区上鳥羽大柳町1-5、氷上好孝社長)のショールームのコンセプトは、「おもてなし空間」。コロナ禍で展示会やイベントの中止・延期が相次いだ2020年、顧客と一緒に元気になれる情報を発信していくことを目的に、今年10月にリニューアルオープン。新型コロナ感染防止に最大限に配慮し、オープンと同時に開催したグラビア業界向けの内覧会では多くの新製品群を発表して好評を博した。氷上社長は「コロナ禍で、お客様の情報収集される場が少なくなっております。ご来館いただいた方に業界の未来を感じていただき、お客様とご一緒に元気になれるショールームにしたいと考えております」としており、最先端の情報を発信しながら、 「Change the factory」をテーマに顧客のスマートファクトリー化や働き方改革をサポートしていく。

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京都本社ショールームの入口で氷上社長

 オンリーワンの画像検査技術により、オフセット、グラビア、シール・ラベルなど、幅広い業界の品質管理に貢献する検査装置を開発するダックエンジニアリング。累計出荷台数は4,800台以上に達し、同社の検査装置が顧客から高く評価されていることの証明と言うことができそうだ。

 国内・海外問わず毎年出展している展示会では新製品などをデモンストレーションして、実際に動いている製品を顧客に見て、触れてもらうことができる。しかしコロナ禍により、顧客に製品を感じてもらうための「場」がなくなってしまった。そこで試行錯誤の上で辿り着いたのが、多くの顧客に訪れてもらえるショールームをオープンすることだった。

 「これまでも検査機を置いているスペースはありましたが、ショールームとして約3倍の大きさに大幅リニューアルしました。お客様のお困りごとに、ご一緒にお悩みし、解決できるよう当社の最新システムを数多く展示させていただき、ご来館の方に業界の明るい未来を感じて元気になっていただけるような、『おもてなし空間』になればと思います」(氷上社長)

リニューアルオープンと同時にグラビア業界向けの内覧会を開催

 リニューアルオープンと同時に、同社はグラビア業界向けの内覧会を開催。新型コロナ感染防止に最大限に配慮し、2時間の内覧会を午前中に1回と午後から2回、1日に3社限定で1週間の予定で開催したが、好評を博し、期間延長で対応した。参加者は、北は北海道から南は九州まで。その中、コロナ禍でリアル来館できない参加者については、リモートで内覧会を開催したという。

 「コロナ禍で、ご来館いただけない方にも、ご一緒に元気になりたいと思い、リモート内覧会を開催させていただきました。今回は業界初の新製品や技術も発表させていただき、ご参加のアンケートも非常に好評を頂き、お客様のお役に立てた内覧会になったのではないかと思います」(氷上社長)

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グラビア印刷検査装置の最高峰「Crossover HS」

 また、同社は2019年7月、大宮支店(埼玉県さいたま市大宮区桜木町1-314)を改装して新社屋にリニューアル。地上4階建て、延床面積714平米の新社屋の2階はシール・ラベル検査を中心に、様々な検査装置を設置したショールームになっている。

 「埼京線・大宮駅から徒歩数分でアクセスが良く、ご来社が多いです。これまで大宮でも内覧会を開催しておりますが、こちらもお客様から好評をいただいております」(氷上社長)

業界最速を実現する小型枚葉印刷検査装置「FENIX」などを展示

 ショールームに展示されている主な製品について紹介する。まず、1階にはグラビア業界向け内覧会のメインともなったグラビア印刷に特化した最高峰の検査装置「Crossover HS」をはじめ、静止画像装置「BEAT Vision」、AI機能による欠陥分析、音声機能、「ピタッと!Iシステム」などを展示。

 また、2階ショールームには「Cocoカメラシリーズ」や刷り出し検査装置「MERCY-touch」、小型枚葉印刷検査装置「FENIX」、デジタル印刷検査装置(全面可変印刷/部分可変印刷)、ラベル検査装置「e-CAMO」+小型巻替機「ロックルンHG」、次世代検査装置「Prenityシリーズ」+超高速搬送機「ハイパーダックるん」ほか、製袋機コーナーではゲート式蛇行ピッチ制御装置「GDP」+シール圧管理装置などを展示しているほか、パネルコーナー、リモート用カメラとモニター、商談スペースなどが設けられている。

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商談スペース、パネルコーナーも設置

 その中でも特筆すべきなのが、業界最速を実現する小型枚葉検査装置「FENIX」。デジタル全面可変検査を300dpi、80m/分の業界最速で行うことができ、ハガキ・封筒・食品や商品シールなどの小型枚葉印刷物の品質保証に貢献する。

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小型枚葉印刷検査装置「FENIX」(手前左)

 また、オフセット印刷業界で多くの導入実績を持つ「Cocoカメラシリーズ」、刷り出し検査装置「MERCY-touch」は、オフラインで複数印刷機の検査にも運用でき、刷り出しの抜き取りチェックに威力を発揮する。

 そして、超高速搬送機「ハイパーダックるん」は、500m/分、検出分解能0.15mm、全数検査を保証するラベル検査システム。「人手が足りない、速く検査がしたい」という要望に応えた新製品である。

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刷り出し検査装置「MERCY-touch」(右奥)と超高速搬送機「ハイパーダックるん」(手前左)

 なお、Trinityシリーズを進化させた次世代検査装置「Prenityシリーズ」、AIによる欠陥検出や音声機能などの新機能は、グラビア業界だけでなくオフセット、シール・ラベルなど幅広い業界向けの検査機に展開できる。

印刷機の自動化、働き方改革に貢献

 ダックエンジニアリングは、従来のオフセット印刷紙面検査だけでなくその周辺技術により印刷紙のコントロールストリップ(カラーパッチ)の読取り、自動インキ濃度を制御する機能や刷り出しに印刷紙の見当を自動計測する機能、フィーダ搬送時の針飛び監視機能を加えることなどにより、オペレータの手足となり、印刷機の自動化に貢献する検査装置を開発している。

 氷上社長は「当社は生産機の自動化を推進することにより、お客様の生産効率を高め、少しでも無駄をなくすことでお客様の利益に貢献できるように日々開発しております。また、今後はIoTを駆使し、AIによる欠陥分類機能、膨大な検査結果を活かして生産効率を監視し、分析できる機能等を加えることで、お客様のスマートファクトリー化に貢献します」と印刷機の自動化による働き方改革への貢献姿勢を示している。

11月19日〜27日にはラベル業界の内覧会を開催〜展示会以上に充実した内覧会に

 同社は11月19日から27日、京都本社のショールームにおいて「ラベル業界」を対象にした内覧会を開催する。

 "Change the factory"をテーマに掲げた内覧会では、500m/分で0.15mmの解像度を実現した次世代機「Prenityシリーズ」、フルオート設定で簡単操作を実現する次世代ラベル専用検査装置「e-CAMO」などを中心に紹介する。

 同社は今後も「業界別」に内覧会を順次開催していく方針で、氷上社長は、「展示会のない時期に内覧会を開催し、展示会と内覧会を併用して多くのお客様に最新鋭の検査装置を見ていただける活動を展開してまいります。今年は12月9日から東京ビッグサイトで開催されるコンバーティングテクノロジーに出展しますが、コロナ禍が落ちつくのはまだまだ先だと考えています。展示会とはまた違う情報を内覧会では発信できると思っています。『内覧会』と『展示会』ともに、内容を充実したものにできるように力を入れていきたいと思います」と、様々な提案で顧客と一緒に元気になり、業界を発展させられる情報を提供していく考えだ。

【京都本社ショールーム】
▽所在地=京都市南区上鳥羽大柳町1-5
▽電話=075-671-0681

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