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吉田印刷所、「推し活EXPO」でグラスパックの新たな可能性を提案

推し活アイテムを収納することを想定したサンプル紹介

 グラシン紙製パッケージ「グラスパック」を展開する(株)吉田印刷所(本社/新潟県五泉市、吉田泰造社長)は、6月24日から東京ビッグサイトで開催される「推し活EXPO」に初出展する。従来の平袋タイプに加え、ヘッダー付き仕様など実用性と意匠性を高めた提案を進める同社は、推し活市場に向けた新たな活用方法を提案。近年はプラスチック包装材の価格上昇を背景に脱プラへの機運も高まっており、グラスパックへの引き合いも拡大している。展示会を通じて市場ニーズを探り、次世代のグラスパック開発につなげていく考えだ。

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左から 齋藤氏、吉田社長、小川氏

 同社が展開するグラシン紙製パッケージ「グラスパック」は、脱プラ需要の高まりを背景に、様々な業界から引き合いを集めている。近年は単なる袋としての提案にとどまらず、実際の使用シーンを想定した形状や機能を盛り込んだ提案へと進化している。

 従来のグラスパックは平袋タイプが中心であったが、近年は店頭で吊り下げ販売する用途などを想定した「ヘッダー付き」仕様の提案を強化。袋の上部に穴を設けることでフック陳列に対応するとともに、商品を下部から封入する構造を採用し、強度面への不安にも対応している。さらに、折り返し部分にも印刷を施せることから、意匠性の向上にもつながっている。

 同社営業担当の齋藤研氏は、「これまでは単純に袋として使っていただく提案が中心だったが、より実際の利用シーンに即した形態を提案するようになった。そうした取り組みに対して評価をいただき、切り替えを検討される企業も増えてきている」と話す。

 実際に、これまで想定していた軽量物や薄物だけでなく、自動車関連分野からはナンバープレートの包装用途について相談を受けるなど、用途の幅も広がりつつある。

 また、付加価値提案として展開する箔押し加工についても採用実績が増えている。アパレル分野では、ネクタイ向けパッケージなどで引き合いを獲得しており、金や銀といった華やかな箔だけでなく、黒や白を使った落ち着いた表現へのニーズも高まっているという。

 なかでも特徴的なのが、神社の授与品袋への採用事例である。お守りなどを納める授与品袋に神社名や社名を箔押しで表現することで、高級感や特別感を演出。「ありがたみ」を感じさせるパッケージとして評価されている。

 こうした事例は、グラスパックが単なる包装資材ではなく、中身の価値そのものを高めるツールとして活用されていることを示している。

 さらに近年は、プラスチック包装材の価格上昇も追い風となっている。従来は価格面で大きな差があったOPP袋との比較においても、その差は徐々に縮まりつつあり、脱プラスチックへの取り組みを本格化させる企業からの相談が再び活発化しているという。

 吉田社長は、「これまで止まっていた案件が再び動き出している感覚がある。価格だけでなく、安定供給できるかどうかを重視する企業も増えているが、グラシン紙や使用する糊についても供給面での懸念はなく、安心して提案できる環境にある」と説明する。

「推し活EXPO」で新たな市場開拓へ

 こうした中、同社は6月24日から26日まで東京ビッグサイトにおいて開催される「推し活EXPO」に初出展する。
 当初は同時開催される「ときめくデザインパッケージEXPO」への出展を予定していたが、主催者側から推し活EXPOへの出展を提案されたことがきっかけとなった。

 展示ブースでは、ヘッダー付き仕様をはじめ、ぬいぐるみやチェキ、アクリルグッズなど、推し活アイテムを収納することを想定したサンプルを多数展示する予定。これまでの産業用途中心の提案とは異なり、華やかさや特別感を意識したデザインを施し、推し活市場に向けた新たな可能性を訴求していく。

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推し活アイテムを収納することを想定したサンプル

 齋藤氏は、「形状自体はグラスパックだが、これまでとは違う見せ方に挑戦している。推し活グッズ向けのパッケージとしてどういうニーズがあるのかを探る意味合いも大きい」と語る。

 展示では、ポチ袋サイズの小型品から大型サイズまで幅広いラインアップを紹介する予定で、来場者からの意見や反応を今後の商品開発にも活かしていく考えだ。

 また、推し活市場との親和性が高い箔押し加工を施したサンプルも展示予定である。推しグッズをより魅力的に見せる演出や特別感の創出など、パッケージそのものが商品の価値向上に貢献する提案を行う。

 さらに同社は、薄紙印刷技術を活かした「スーパーライトプリント」も展開しており、アパレル向けの包み紙やインナーラップなどの実績も豊富である。会場ではグラスパックだけでなく、こうした薄紙印刷ソリューションについても提案する。

 同社では今回の出展を単なる販促活動ではなく、新たな市場との接点づくりの場として位置付けている。

 吉田社長は、「パッケージには中身の価値を高める役割がある。推し活の世界では、その役割がより重要になると考えている。その商品の魅力や世界観をどう伝えるかという点で、グラスパックには大きな可能性がある」と話す。

 これまで神社の授与品袋やアパレル向けパッケージなどで培ってきた「価値を高める包材」としてのノウハウを、推し活市場にも展開していきたい考えだ。

 さらに吉田社長は、「我々の商品を発表するだけでなく、新しい使い方やアイデアを学ぶ場にもしたい。推し活というこれまで直接的な接点が少なかった市場に踏み込むことで、新たな気付きや商品開発のヒントが得られるのではないかと期待している」と、双方向型の展示会活用に期待を寄せる。

コラボレーションによる新製品開発を推進

 今後の展開として同社が注力するのが、他社とのコラボレーションによる新製品開発である。

 その第一弾として、5月にインテックス大阪で開催された「サステナブルマテリアル展」において同社は、(株)ジェービーエフサプライと共同開発した半透明素材の紙製デリバリーパック「エコロジパック」を発表。同製品は、同社が培ってきた半透明グラシン紙の活用技術とジェービーエフサプライの特殊タック加工・量産技術を融合したもので、100%紙製でありながら高い視認性と安定供給を実現している。

 吉田社長は、「ものづくりは1社では限界がある。他社とのコラボレーションによって、新しい製品が生まれる可能性がある」と展望する。今回の共同開発を契機に、今後も様々な企業との協業による新たなグラスパック関連製品の開発に挑戦していく考えだ。

 なお、同社は7月24日〜25日に東京都立産業貿易センター浜松町館で開催される「ペーパーサミットジャパン2026」にも出展予定。文具ブランド「そ・か・な」で展開するグラシン紙製のポチ袋などを紹介し、薄紙加工技術のさらなる認知拡大を図っていく。

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