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中本本店、印刷の新たな魅力探求へ〜対話から生まれる価値協創を実践

HP Indigo 7K デジタル印刷機導入事例

 「インサツビト」は、2021年5月に(株)中本本店(本社/広島県広島市、中本俊之社長)が立ち上げた印刷のプロとデザイナーが対話を基軸として印刷の新たな価値と魅力を創造していくクリエイター支援サービスだ。コロナパンデミックの影響により緊急事態宣言下での船出となったインサツビトであるが、その厳しい状況でも歩みをとめることなく現在も活動を継続している。そのクリエイティブな価値創造を支えているのが2021年に導入した「HP Indigo 7K デジタル印刷機(以下、Indigo 7K)」だ。今回、発足から約5年が経過したインサツビトのこれまでの足跡や現在の状況、そして今後の取り組みなどについて聞いた。

インサツビトの使命はクリエイターが印刷に求めることの実現

 インサツビトとは、印刷に関する様々な悩みを解決すべく、クリエイターが直接、印刷のプロやデザイナーと相談・対話をしながらモノづくりができる新たな印刷サービスだ。発足時のメンバーであるデザイナー兼ディレクターの竹内直人氏、生産部プロダクト課の木本晃司氏、生産部プリプレス課 係長の村上天康氏、営業担当の河村実佳氏の4氏が現在も活動している。竹内氏にインサツビトが立ち上がった背景について聞いた。

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左から竹内氏、河村氏、村上氏、木本氏

 
 「新たなデジタル印刷機を設置するにあたり、100年以上にわたり印刷会社として存在し続けた当社が、その原点である『印刷』の新たな枠組みを構築していくことを目的に現在のメンバーで発足されたのがインサツビトである」

 インサツビトの活動は、その主軸となる新たなデジタル印刷機の選定から始まる。機種選定は、複数社のデジタル印刷機を対象とし、印刷テストも自社のデータと用紙を持ち込んで、その印刷品質を確認するなど徹底して行われた。木本氏は「各メーカーの印刷サンプルを弊社のクリエイティブ部門であるLIGHTS LAB(ライツ・ラボ)内でアンケート調査した結果、選ばれたのがIndigo 7Kであった」と説明する。

 これまで竹内氏は、デザイナーやクリエイターと交流していくなかで「求めていた発色と違う」や「使いたかった用紙で印刷できなかった」など、思い描いていた仕上がりとは異なる表現で印刷されていることに不満を抱える人たちが多く存在することがわかった。そのため印刷のプロとデザイナーが対話をしながら印刷を創り上げていくことでクリエイティブの輪が広がり、印刷ビジネスの活性化につながっていくはず。そこでインサツビトでは、デザイナーをターゲットとした新たな印刷の枠組みを構築していくこととした。

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Indigo 7Kが設置されたラボ

独自企画でコロナ禍での活動を加速

 そしてコロナ禍の2021年、インサツビトは活動を開始。しかし、直接対面での活動などはできず不安だらけのスタートとなった。オンラインやSNSを駆使した情報発信をするも、やはり画面を通してでは、インサツビトが訴求したいクリエイティブは伝わりにくい。試行錯誤を重ねながら、悶々とした状況が永く続いた。

 しかし2022年、ある転機が訪れる。竹内氏は、より多くのユーザーを掴むには、著名なアートディレクターがインサツビトを利用することで多くの注目が集まるはずと考え、アートディレクターの原田祐馬氏とメールでのコンタクトを試みる。返信ない時間が約1ヵ月続いたが、ついに原田氏からの返信が届いた。原田氏からは、「早速、Indigo 7Kを試したい」との連絡だった。竹内氏は早速、様々な印刷サンプルを送るとともにオンラインミーティングなどで企画の内容を説明。その後、原田氏は同社を訪れ、Indigo 7Kを見学した。実際の印刷物を目の当たりにした原田氏は、デジタルオフセットの印刷品質に驚愕し、インサツビトとのセッションを快諾する。

 竹内氏は、今回のセッションの企画としてトークイベントなどを考えていたが、原田氏からは一過性の企画ではなく、自身の知人クリエイター数名にも協力を要請し、それぞれが創作した作品をIndigo 7Kでカタチにしてみてはどうかとの逆提案を受け、その提案を受けることとなった。そして多くのクリエイターたちと、その場で用紙を替え、データを補正するなど、インサツビトが掲げてきた対話によるクリエイターズセッションが実際に展開された。この企画は、一般ユーザーだけでなくクリエイターからも支持を集め、以後、インサツビトとのセッションによるモノづくりが活気を帯びていく。