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太陽印刷工業、「世にない印刷物」の創出へ

トヨテック自動給紙カッティングプロッター「DG-5070/Plus」で提案力強化

 ボートレース投票券印刷と商業印刷、デジタル印刷を柱に事業を展開する太陽印刷工業(株)(本社/群馬県桐生市三吉町、塩谷幸世社長)は、内製化による付加価値創出と小ロット案件への対応力強化を目的に、トヨテックの自動給紙カッティングプロッター「DG-5070/Plus(振動刃付)」を導入した。群馬県内では加工協力会社が限られる中、同社は長年にわたり加工工程の内製化を推進。全抜きや筋入れを社内で行える体制を構築し、オリジナルパッケージや特殊形状の印刷物などの新たな提案を進めている。塩谷社長は「今まで世になかった印刷物を生み出していかなければ印刷会社は生き残れない」と語り、同機を価値創出のための新たな戦略機と位置付けている。

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「DG-5070/Plus」の前で塩谷社長(右)とサンプルをアピールする同社スタッフ

 群馬県桐生市に本社を構える同社の歴史は古い。

 そのルーツは明治時代に創業した愛隣堂印刷にまで遡る。当時の桐生は織物産業で全国に名を馳せた地域であり、愛隣堂印刷も石版印刷などを手がける有力印刷会社として知られていた。

 昭和38年、同社の前身となる組織が愛隣堂印刷の事業を引き継ぐ形でスタート。その後、昭和45年に現在の社名へ変更し、オフセット印刷機を積極的に導入しながら事業を拡大してきた。

 現在は、全国のボートレース場や競輪、オートレースで使用される投票券印刷と商業印刷、デジタル印刷を事業の柱としている。とくに、ボートレース投票券は同社の基幹事業の1つであり、全国24場のボートレース場に加えて、場外発売所など全国約200ヵ所へ製品を供給。現在も国内有数のシェアを担っている。

 しかし近年は、電話投票などによって投票券需要が減少しており、塩谷社長は「昔は土日になると1万人、2万人がレース場に来ていたが、今は1,000人程度。電話やインターネットで投票する人が増え、券の使用量は年々減少している」と現状を説明する。

 一方、商業印刷の分野でもペーパーレス化の波は避けられない。こうした市場環境の変化を見据え、同社は20年以上前からオンデマンド印刷への取り組みを進めてきた。

 当時導入したモノクロオンデマンド機を皮切りに設備を拡充し、現在ではオフセット印刷、オンデマンド印刷、投票券印刷の三本柱による事業体制を構築。時代の変化に合わせながら事業の幅を広げてきた。

 そうした中、同社が重視してきたのが「小ロット案件への対応力」である。群馬県は加工業者の数が決して多くなく、とりわけ桐生地域では製本や抜き加工、PP加工などを依頼できる協力会社が限られている。案件によっては前橋や高崎、さらには県外へ依頼しなければならず、時間やコストの面で課題も少なくなかった。「それなら社内でできることを増やしていこう。そう考えて少しずつ加工設備を増やしてきた」(塩谷社長)

 同社では、小ロット案件を中心に内製化を推進し、必要に応じて外部協力会社も活用する柔軟な生産体制を構築している。その考え方の原点となったのが、オンデマンド印刷による小ロットシール製作であった。

 同社が加工工程の内製化を進めるきっかけとなったのは、小ロットシール製作への対応だった。

 従来、シール製作には版代や抜き型代が必要となるため、少部数の案件では製品単価が高くなりやすい。例えば、季節限定商品向けに100枚だけシールを作りたいという依頼であっても、数万円単位の費用が発生することも珍しくない。

 「和菓子店などから『100枚だけ作りたい』という相談を受けても、版代や型代を含めると数万円かかってしまう。シール1枚にそんなにコストはかけられないという話になる」(塩谷社長)

 こうした課題を解決するため、同社ではオンデマンド印刷とハーフカット機を組み合わせた小ロットシール製作に取り組んだ。シール製作を入口に、PP加工や製本加工、各種後加工へと設備を拡充。群馬県内では外注先が限られるという地域事情もあり、少しずつ内製化の領域を広げてきた。

 そうした取り組みの延長線上にあったのが、全抜き加工への対応である。従来保有していたカッティングプロッタはハーフカット加工には対応していたものの、厚紙を精度良く全抜きすることは難しかった。しかし、近年はオリジナルパッケージや特殊形状の印刷物など、全抜き加工をともなう案件の相談も増加している。

 「今まで世になかったものを作っていかなければ、印刷会社は生き残れない。現場には、とにかく独自の商品をどんどん作ってほしいと話している」(塩谷社長)

 その思いを具体的な形にする設備として導入したのが、カッティングプロッタ「DG-5070/Plus」であった。

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