アドビPDF利用状況調査 - 「書き換えられない」と誤解
アドビ(株)は、日本でのPDFファイルの利用状況や認識に関する実態調査の結果を発表した。
2008年にアドビがPDF(Portable Document Format)の仕様をISO(国際標準化機構)に委譲してからオープンスタンダードとなり、ISOによって管理されている。以降、その技術が広く活用されることで、現在では世界中で最も信頼できるファイルフォーマットのひとつとして普及している。今回、PDFの開発元であるアドビが、来年でPDFの正式発表から30周年を迎える中で、普段仕事でPDFファイルを利用しているビジネスパーソン600名を対象に実施した。
コロナ禍前後でのPDFファイルの利用頻度については、「以前よりも大幅に増えた」が15.0%、「どちらかというと以前よりも増えた」が32.3%で、合わせて47.3%がPDFファイルの扱いが増えたと回答した。
また、PDFファイルに対してビジネスパーソンが持っているイメージを調べたところ、最も多かった回答は「レイアウトが崩れない」が45.3%、次いで「編集ができない」が44.2%と続いた。一方で、「電子署名/電子契約に使える」というイメージは8.7%に留まった。
一方、PDFファイルに関して、普段利用している機能について聞いたところ、最も多かったのは「変換機能(エクセルやワード、パワーポイントなどをPDFに変換する)」で57.8%。次いで、「コメント、ノート注釈、ハイライト、スタンプの追加」、および「ファイルの結合、分割、削除、回転、並べ替え」がそれぞれ32.7%と31.5%と、3割以上が利用している形となった。また、知らなかった機能として最も多かったのは「比較機能(2つのPDFファイルを比較し、相違点や差分を確認する)」で35.0%、次いで「クラウド共有機能」で29.2%となった。
さらに、機密性の高い文書をPDF化する際、パスワード設定や権限設定を行っているかを聞いたところ、全体では「頻繁に利用している」が20.3%、「時々利用している」が35.0%で、合わせて利用率は55.3%となった。年代別で見ると、20~30代では利用率がそれぞれ72.6%と59.3%と、平均より高い結果となっている。一方で、全体の25.7%にあたる4人に1人以上がパスワード設定や権限設定を「全く利用していない」ことがわかった。また、PDF化した後でも設定次第では第三者が後から加工.修正できること、および個人情報の漏洩に繋がる危険性について認識があるか調べたところ、全体の64.3%が「知らなかった」と回答し、適切な設定をしないことによるセキュリティリスクが浮き彫りになっている。
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