世界の広告費成長率-コロナ禍から回復・成長へ
(株)電通グループは、世界59ヵ国・地域から収集したデータに基づき取りまとめた「世界の広告費成長率予測」を発表した。
それによると2020年の成長率はコロナ禍の影響でマイナス7.1%となったが、2021年は7月発表予測10.4%を大きく上回る17.0%となり、大幅な回復・成長となった。デジタル広告の成長率は29.1%となり、構成比が初めて50%を超過。テレビ広告も2010年以降では最高の7.9%を記録した。
デジタル広告が14.8%成長で全体を牽引することで、2022年の広告費成長率は実質GDP成長率(予測)を上回る9.2%を予測。2008年の金融危機の2年後の成長率と、コロナ禍の2年後となる2022年の成長率を比較すると約3倍となる。この要因は、デジタル広告の浸透で生活者の広告へ接点が拡大したことにより、広告市場全体の回復・成長のスピードが加速したことにあると考察している。2023年は4.6%、2024年は5.8%と、2019年の4.1%を超える水準で推移する見通しで、デジタルは今後も世界の広告市場の成長を牽引し、2024年には構成比が約60%となる見通し。
2022年の第1四半期は、北京冬季オリンピック・パラリンピックの開催により、前年同期比8.9%の成長、第2、第3四半期は、11月に行われる米国中間選挙による広告支出の増加もあり、それぞれ同10.3%、10.7%の成長を予想している。また、第4四半期は、主にFIFAワールドカップ・カタール大会などにより、同9.2%の成長を見込んでいる。媒体別に見ると、引き続き世界の広告費を牽引するデジタルは、動画広告、コネクテッドTV、プログラマティック、eコマースなどにより14.8%成長し、2022年の広告費全体に占めるデジタルの割合は、初めてテレビの割合(26.9%)の2倍以上となる55.5%(4,080億米ドル)を見込んでいる。
マス媒体では、テレビは3.8%の堅調な成長を見込む一方で、ラジオは成長率が鈍化して2.0%となり、新聞と雑誌は減少傾向が続く見通し。OOH(屋外/交通)とシネマは、それぞれ12.8%、23.4%の2桁成長となり、OOHは 2019年の水準を上回る見通し。業種別で2022年に広告費の成長を予想するのは、コロナ禍で大きな影響を受けた反動が見込まれる旅行業(10.3%)と、成長市場で継続的な需要増とコロナ禍後の人々の移動手段としての自家用車の需要が見込まれる自動車関連(7.6%)となっている。
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