2016年9月16日
写真はテンプレートの断面図で、上がつなぎ目部分に段差のある状態(矢印部分)、下が新技術で作製したつなぎ目部分の状態(矢印部分)
大日本印刷(株)は、ナノインプリント用の複数のテンプレート(パターン形成用の版)を高精度でつなぎ、大面積対応の部材の量産を可能にする革新的な「つなぎ合わせ技術」を開発した。多様な業界の企業などから要望の強い同技術を世界初で開発した。
DNPは2015年4月より、テンプレートの設計から試作品の作製、量産化まで、企業のトータルな要望にワンストップで対応する業界初の「DNPナノインプリントソリューション」を展開しており、今後は今回開発した技術も活用し、高精細な微細形状への対応について、大面積にも展開していく。
DNPは今回、半導体製品用フォトマスクやナノインプリントリソグラフィ(NIL)、超低反射フィルム「モスアイ」など、ナノメートルレベルのインプリントで培ってきた材料技術・加工技術・装置技術などを応用し、数十nmの超微細な凹凸のパターンを持つテンプレートを精度良くつなぐ技術を開発した。
従来テンプレートのつなぎ目部分で生じていた数十nmの段差をなくす同技術を用いることで、フォトマスクやNILのテンプレートと同等の微細形状を持ったテンプレートを大面積化することが可能となる。また、リソグラフィ用のレジストを用いた大面積でのインプリントで生じていた、段差の影響による不具合も解決可能となった。