2015年9月13日
CMYK白の5色で50m/分という高生産性実現
富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ(株)ブースで、「EUCONテクノロジー」を搭載した軟包装用UVインクジェット印刷機「MJP20W」のデモが賑わっている。
軟包装印刷における既存のUVインクジェットの課題は、「プリント物の臭気の低減」。この臭気の原因は、大気中の酸素によってUV硬化反応が完全に終了しない微量の未反応(残存)モノマーが気化することで起こる。そこで同社は、新開発したLED-UV対応高感度インクと、軟包装フィルムの表面を窒素で満たしてUV照射する独自の窒素パージ技術により、大幅な低臭気化を実現。アライアンスパートナーであるミヤコシとの協業により、同技術をインクジェット印刷機に搭載し、CMYK白の5色で50m/分という高生産性を可能にした。
また、もうひとつの課題であった画質については、独自の高度な「下塗り技術」により、フィルム基材上での着弾滴の濡れ広がりをコントロールすることで、ニジミを抑え、グラビア印刷に匹敵する高濃度と高い文字・画像品質を実現している。
会場では、小ロット時代を迎えた軟包装印刷分野においてバリアブル印刷・エンドレス印刷に対応するデジタル化を実現し、軟包装グラビア印刷業界の課題を解決するソリューションとして注目を集めている。
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