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あけぼの印刷(沖縄)

勝田製作所の断裁機導入で生産性が大幅向上

他社製から切り替え、高精度な断裁と操作性を評価

 1962年の創業以来、沖縄の歴史や文化に根差した印刷・出版事業を展開するあけぼの印刷(株)(本社/沖縄県那覇市前島3-1-17、大城辰彦社長)は、2023年12月、勝田製作所の断裁機を初めて導入した。長年使用してきた他社製断裁機の老朽化を背景に、沖縄県印刷工業組合からの推薦を受けて採用を決定。従来機と比較して断裁精度や操作性、生産効率が大きく向上し、導入翌年の選挙関連需要にも対応するなど、その効果を実感している。今回、同社の大城辰彦社長と諸見里修工場長に、導入の経緯や現場での評価、今後の展望などを聞いた。

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勝田断裁機の前で大城社長(左)と諸見里工場長

 あけぼの印刷の創業は1962年10月。沖縄がまだ米軍統治下にあった時代にさかのぼる。同社の設立には、当時の沖縄の社会情勢が深く関わっている。

 当時、沖縄人民党は機関紙「人民」を発行していたが、その印刷を委託していた民間印刷会社が米軍側の圧力を受け、継続的な発行が困難な状況に置かれていた。こうした事態を受け、外部の印刷会社に依存することなく、安定して機関紙を発行できる体制を確立するため、自前の印刷所として設立されたのが同社である。

 大城社長は「当時は沖縄県内の印刷会社に機関紙の印刷を依頼していたが、米軍の妨害によって引き受けてもらえなくなった。それなら自分たちで印刷所をつくろうということになったようだ」と創業経緯を説明する。

 こうした歴史的背景を持つ同社は、現在も200人以上の株主を擁するなど、一般的な印刷会社とは異なる成り立ちを持つ。創業から64年目を迎えた現在は、長年にわたり培ってきた印刷技術と出版事業を基盤に、地域に密着した事業を展開している。

 現在の主な取扱品目は、自分史をはじめ、各種団体や組合の封筒や記念誌、選挙関連のポスターなど多岐にわたる。また、政治・経済問題をテーマとした書籍の出版にも取り組んでおり、印刷と出版の両面から沖縄の社会や文化に関わる情報発信を支えている。

 大城社長は「当社ではこれまでも自分史や組合の封筒、記念誌などを中心に手掛けてきた。最近は政治的、経済的な問題を取り上げた書籍の出版にも取り組みながら、自分史を中心に事業を展開している」と説明する。

 こうした多様な印刷物を手掛ける同社にとって、断裁工程は製品の仕上がりを左右する重要な工程の一つとなっている。しかし、長年にわたり使用してきた他社製断裁機は老朽化が進み、設備更新が課題となっていた。

老朽化した他社製から切り替え〜沖縄県印刷工業組合の推薦が採用の決め手に

 同社は過去に工場の水没という大きな被害を経験し、2007年に現在地へ移転した経緯がある。こうした事情もあり、設備の新規導入は容易ではなく、印刷機や製本機を含め、既存設備を長期間使用してきた。

 もちろん断裁機も例外ではなかった。従来使用していた他社製の断裁機は老朽化が進み、修理費用が必要になるとの説明を受けたという。

 大城社長は「修理費用がかかるなら、思い切って新しい断裁機を購入した方がよいのではないかということになった」と話す。そこで同社が相談したのが、同社も組合員として加入し、仕入れの取引もある沖縄県印刷工業組合だった。同社では組合から仕入れた封筒などを印刷しており、組合職員が頻繁に訪れるなど、以前から密接な関係を築いてきた。また、パソコンなどの購入でも組合を利用していたという。

 大城社長は「どこか良い断裁機メーカーはないかと組合職員に相談したところ、勝田製作所を推薦してもらった」と振り返る。

 こうして2023年12月、同社は勝田製作所製断裁機を初めて導入。長年使用してきた他社製からの切り替えに踏み切った。

導入翌年の選挙需要に対応~高い生産性を実感、断裁刃の交換頻度にも変化

 勝田製作所製断裁機の導入効果を実感する大きな機会となったのが、導入翌年の2024年に実施された選挙関連の仕事であった。

 同社では通常の商業印刷物や出版物に加え、選挙時にはポスターなどの印刷も手掛けている。こうした案件では、限られた期間内に印刷から後加工までを進める必要があり、断裁工程にも迅速な対応が求められる。

 大城社長は「勝田断裁機を導入した翌年に選挙があった。以前の古い断裁機の生産性では、対応できなかったと思う。あの時に導入しておいて本当によかった」と振り返り、設備更新の効果を強調する。

 そして生産性の向上は、断裁刃の交換頻度にも表れているという。同社では現在、交換用を含めて3枚の断裁刃を保有しており、研磨と交換を繰り返しながら稼働させている。

 従来機では半年に1回程度であった刃の交換が、勝田製作所製の導入後は2〜3ヵ月に1回程度へと短縮された。これは、断裁機の稼働状況が変化したことを示す一つの指標といえるだろう。

 大城社長は「勝田断裁機は効率よく仕事ができるので、それだけ刃を使うようになった。刃の使用頻度から見ても、以前より効率よく断裁できていると感じる」と評価する。

 設備更新によって断裁工程の処理能力が高まり、繁忙期の仕事にも対応しやすくなったことは、同社にとって大きな成果となっているようだ。

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