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太陽機械製作所、「水性後糊圧着はがき加工機」開発

操作性と効率性を凝縮〜ワンオペにも対応、生産現場の課題解決

 (株)太陽機械製作所(本社/東京都大田区羽田空港1-8-2、岡倉登社長)は、圧着はがきの生産現場が抱えるコスト、人手不足、熟練者依存などの課題を解決する新製品「TPM型水性後糊圧着はがき加工機」を開発した。通常用紙への水性後糊方式を採用し、低ランニングコストと環境負荷低減を両立するとともに、独自機構でスキルレス化と安定生産、ワンオペレーションを実現。多品種・小ロット、短納期化が加速する圧着はがき市場に新たな選択肢を提示する戦略機である。今回、同社営業部の中野真一課長に、その開発背景と同機の特徴、圧着はがき市場にもたらすメリットなどについて話を聞いた。

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山形工場にて 右から中野氏、庄司氏、小野氏

 圧着はがきをはじめとするDM市場は近年、多品種・小ロット、短納期への対応がこれまで以上に求められている。その一方、後加工の現場では、品質を安定させるために作業者の経験や技術に頼る部分も少なくなく、人手不足や熟練オペレーターの減少を見据えた生産体制の構築が大きな課題となっている。

 こうした中、圧着はがきの生産で広く利用されてきたのが、あらかじめ接着剤が塗工された「先糊用紙」である。安定した生産が期待できる一方、一般用紙と比較して用紙コストが高く、保管できる期間にも制約がある。中野課長によると、先糊用紙は時間の経過とともに安定した剥離強度を得にくくなり、おおむね半年程度が使用の目安になるという。使い切れなかった用紙の廃棄は、コストだけでなく環境面でもユーザーにとって課題となる。

 そこで同社が今回、改めて着目したのが一般的な用紙に加工段階で水性糊を塗工する「水性後糊方式」である。
 実は同社にとって、この分野への挑戦は今回が初めてではない。約20~25年前にも同様の加工機を開発し、ユーザーに納入した実績を持つ。しかし、当時は水性後糊による圧着はがきの需要が現在ほど見込めず、開発はいったん中断していたという。

 その状況を大きく変えたのが、デジタル印刷の普及である。同社ではデジタル印刷機の搬送部分にも携わる中で、その市場拡大を実感。多品種のDMをデジタル印刷で生産できる環境が整ってきたことを背景に、約3年前に小山副社長を中心にプロジェクトチームを立上げ水性後糊方式の加工機開発を再開した。

 開発に際しては、まずは検証機を製作。乾燥炉を搭載し、糊を乾燥させる温度や圧着時に加える圧力など、安定生産に必要となる条件を一つひとつ検証していった。同時に、営業担当者が実際に圧着DMを手掛けるユーザーを訪問し、生産現場が抱える課題をヒアリング。その声から浮かび上がったのが、「スキルレス」「段取り・調整時間の短縮」「ストレスフリー」という3つの開発テーマだった。

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TPM型水性後糊圧着はがき加工機

 「ベテランでなければできない、経験者でなければできないという機械ではなく、誰が操作しても安定した品質で加工できること。そして段取りや調整に要する時間を短縮し、作業者の負担を減らす。この3つを特に重視した」と中野課長。単に圧着はがきを加工する設備ではなく、生産現場そのものを改善する機械を目指して開発されたのが「TPM型水性後糊圧着はがき加工機」なのである。