札幌大同印刷、ペーパークラフトでIPA2025に入賞
創造性と機能性を両立〜圧倒的な存在感を世界が認める
緻密に設計された3Dデザイン
鬼クラフトは、大人気漫画のキャラクターを再現したものをアイディアルーツとしながら、具体的には、数年前に開催されたイベントに向けて制作・出品したペーパークラフトマスクが基となっている。
このペーパークラフトマスクをはじめ今回の入賞作品を制作した荒井氏は「作り方などを調べながら試行錯誤を重ね、なんとか2つのマスクを完成させることができた」と振り返る。
設計については、3Dデータを使い、立体形状としてデータを作成し、不具合があれば微調整を行うといったトライ&エラーを繰り返しながらブラッシュアップしていった。この経験を踏まえて制作された鬼クラフトは、デザイン、品質など完成度の高いものとなっている。

IPAの審査員から「まさに圧巻の傑作で組み立てる楽しさも格別である。この作品の印刷品質は、ひときわ優れており、その大胆さに感動した」とのコメントが寄せられているように、この作品のもう一つの魅力は、ペーパークラフトとしての機能だ。しかし、A4シート13枚で構成される鬼クラフトは、タイトルに「チャレンジ」が付くように、その組み立ては容易でない。まさにそのレベルは鬼ハードだ。
川口社長も自ら組み立てに挑戦しているが「1日、約1時間作業をしても完成までは2週間を要した。難しすぎるところも、この作品の特徴であり、一般的なペーパークラフトとの差別化につながっている」と、その難しさを実感している。
組み立ての難易度の高さに比例するように、その設計にも大いに苦労したと荒井氏は振り返る。
「実際にかぶれるサイズの大きさに設計すること。組み立てやすさを考慮し、部品設計には細心の注意を払いながら進めていった」
印刷が持つ可能性は無限大
見事、昨年度のリベンジで入賞を果たした同社であるが荒井氏は「もともとコンテストなどへの応募は考えていなかった。この作品でIPAに再挑戦しようと決めたとき、当初の印刷なしの白地ベースではなく、カラー版の鬼クラフトを用意してエントリーすることにした。やはり色が付くことでマスク自体の魅力が一層高まっている。今回の作品は赤、青のベタ配色であるが、グラデーションや立体形状を活かした配色を施すことで、同じ鬼クラフトでも印象が異なる作品を制作できるのもデジタル印刷の強みといえる。その柔軟な可能性が今回、評価されたのではと考えている」と、同社のクリエイティブデザイン力と印刷技術を組み合わせることで可能性は無限に広がっていくとの考えを示した。

また、川口社長は「鬼は日本独特の文化であること、さらにクラフトマスクというユニークな作品であることから、もしかしたら入賞も狙えるかもと期待はしていた。しかし、全世界を対象としたコンテストの場で1位を獲得できるとまでは予想もしていなかった。改めて制作チームの努力とアイディアに感謝している。そして次回のIPA2026についても当社ならではのアイディア勝負で素晴らしい作品が生み出されたら、またチャレンジしてみたい」と制作チームを労うとともに次回のエントリーに向けての意気込みを語る。
同社では、これまでもペーパークラフト商品をはじめ、様々な文房具、雑貨などの企画・製造・販売を行ってきたが、今回の入賞をきっかけに、改めて紙の持つ魅力を広く発信していく方針だ。













































