ページの先頭です

コダック、オフセットとデジタルの共存へ

ハイブリッド営業を推進〜「One KODAK」具現化へ

プリントヘッドはパッケージ分野へ

 昨年のPROSPERインクジェット事業は、プリントヘッドに特化した1年だった。これまで、日本でプリントヘッドビジネスを牽引してきたのはダイレクトメールの宛名印字だが、大手にはほとんど採用されており、リプレイスや増設の需要はあるものの市場としては飽和状態にある。

 そこで伸びしろのある市場としてパッケージの分野がある。すでに日本でも「紙器グルアーにプリントヘッドを付ける」といった実例や、「フレキシブルパッケージにQRコードを印字する」といったプロジェクトもスタートしており、可変情報の付与によるデータドリブンの機能が、とくにパッケージ分野において有効だと捉えている。

kodak_ny26_prosper.jpg
PROSPERヘッド

 コダックのインクジェットビジネスは、ワールドワイドにおいて軟包装も含めたパッケージ分野に注力している。一方、インドやベトナム、中国、韓国では宝くじの市場が成長分野であり、ここでコダックのPROSPERヘッドが圧倒的なシェアを誇っている。また、米国では、サポートを終了するヴァーサマークのリプレイス需要も旺盛だ。

「インクジェット市場には宝の山が眠っている」

 2026年も我々の製品ポートフォリオに変化はない。オフセットとデジタルの融合をより一層推し進め、マーケットと対話しながらハイブリッド営業を進めていく考えだ。

 プレートに関しては、やはり「SONORA XTRA」の性能のブラッシュアップを視野に入れながら進めていく。現在、具体的なバージョンアップの情報はないが、drupa2024で発表し、欧州で先行展開している「SONORA ULTRA」の視認性向上、経時劣化抑制という性能は、日本での展開の可能性をうかがわせる。ここでは群馬県に技術開発拠点を持つ我々の大きな強みだと考えている。

 また、三菱王子紙販売(株)との協業による製版フィルム出力ソリューションにも引き続き注力する。スクリーン印刷や特殊印刷の裾野はまだまだ広い。

 ワークフローについては、成熟する市場の中で「クラウド」と「サブスク」という2つの切り口の提案があり、サブスクは「固定費化」や「フレキシブルな運用」を理由に、確実に伸びているものの、クラウドについては、「オンプレミス」という日本固有のニーズが根強く、まだあまり進んでいない。しかし、昨年相次いだ大手企業によるセキュリティ問題が浮上する中で、より一層「クラウド」の有用性を訴求していく考えだ。

 インクジェット事業については、今年もプリントヘッド分野にフォーカスし、米国同様、ヴァーサマークのリプレイスに加え、既存PROSPERヘッド増設の提案、そして新たなビジネスとしては前述の通りパッケージ市場に向けた取り組みを加速させていく。

 オフセット事業が全体売上の7割を占め、そのオフセットとデジタルのハイブリッド提案ができるコダックにとって、インクジェット市場には宝の山が眠っていると言える。市場減少の中にも大きなチャンスがあり、まだまだシェアを伸ばすことで成長は可能である。

 さらに、我々の製品ポートフォリオを市場に浸透させていくという意味で、チャネル(パートナー)戦略も重要だと考え、より強化していく考えだ。

「コダック」というブランドに誇りを

 2026年も、4つの製品ポートフォリオを持つトータルサプライヤーとして、まさに「One KODAK」を標榜し、お客様の課題解決やチャレンジをサポートすることで「経営パートナー」としての機能を強化していく。発想を変えると不確実性の中では、逆にお客様にも我々にもビジネスチャンスがある。我々は、市場と対話しながら適切なソリューションを提供し、お客様とともに成長できる準備が整っている。「コダック」というブランドに誇りを持ち、その信頼に応えていく。基本的なことだが、これが2026年の我々の抱負である。