回復局面にある国内ITサービス市場
IDC Japan(株)は、このほど国内ITサービス市場予測を発表した。この予測によると国内ITサービス市場は2020年に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受けたものの、2021年以降はプラス成長に回帰し、2025年には6兆4,048億円になる見通しとなった。
2020年の国内ITサービス市場は、2019年の成長を牽引したWindows 7のサポート終了や消費増税にともなうシステム刷新、元号改正対応、消費税率変更対応などの複数の特需の反動減に加えて、COVID-19の感染拡大による影響を受け、商談の停滞や新規プロジェクトの先送り、進行中のプロジェクトの中断や進捗の遅れ、顧客常駐型サービスや自社センター型サービスにおける稼働率の低下や作業の遅延、サプライチェーンの混乱による機器の納品遅延などが生じたことで、前年比2.8%減の5兆6,834億円となった。
一方で2020年後半からは、ITサービス事業者の受注状況は回復傾向にあり、延伸や中断となったプロジェクトも再開しているため、2021年は、プロジェクトベース市場を中心に回復が進むと見込まれている。
2022年以降は、徐々に成長率は鈍化するものの、レガシーシステムの刷新/更新需要、企業によるDX投資の本格化が同市場の成長を支えていくことが予想される。これにより2020年〜2025年の年間平均成長率(CAGR=Compound Annual Growth Rate)は、2.4%で推移するとIDCでは予測している。
COVID-19の感染拡大によって、もたらされた外部環境の変化に対応するため、企業がDXに本格的に取り組む姿勢は強まっており、これにより2021年の国内ITサービス市場は、ポストCOVID-19に向けた回復局面にあることがうかがえる。
IDC Japan ITサービスのリサーチマネージャーである木村聡宏氏は「ITサービス事業者は、成長領域であるDX関連サービスを強化するため、DX人材の育成と確保を急ぎ、自社のDXを推進すべきである」と述べている。
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