世界の広告費成長率-2021年は大きな成長へ
(株)電通グループは、世界59ヵ国・地域から収集したデータに基づき取りまとめた「世界の広告費成長率予測」を発表した。
それによると世界の広告市場は、コロナ禍の影響で2020年は8.8%の減少となる見通しだが、2021年には5.8%の成長が見込まれ、世界の総広告費は約5,790億ドルになると予測。2022年には、広告市場全体がコロナ禍前の水準に戻る見通しで、6.9%の成長により、総広告費は約6,190億ドルになると予測している。
2021年の広告市場成長を地域別にみると、西ヨーロッパが7.5%増、アジア太平洋地域が5.9%増、北米が4.0%増と、2020年の反動で、世界各地がプラス成長に転じると予想。成長率が高い主な国は、インド(10.8%増)、英国(10.4%増)、フランス(8.9%増)など。世界最大の広告市場である米国は3.8%増、2位の中国は5.3%増、3位の日本は5.3%増を予測しており、世界の広告市場全体に占めるこれら3つの市場のシェアは、それぞれ37.9%、17.6%、9.9%になると予想している。
2020年は、コロナ禍においてもデジタル広告は媒体別で唯一プラス成長だったが、2021年もデジタル広告の2桁の成長を見込んでおり、これを原動力として広告市場全体が回復軌道へ転換する見込み。また、世界の総広告費に占めるデジタル広告費の媒体別シェアは初めて50.0%に達する見通し。デジタル広告の内訳としてソーシャルメディア広告(18.3%増)、検索連動型広告(11.0%増)、動画広告(10.8%増)が大きく成長する見通しとなっている。
2020年に予定されていた世界的主要スポーツイベントが、2021年に実施されることで、とくにテレビ広告の成長が期待される。東京オリンピック・パラリンピック競技大会やUEFA欧州選手権などの大型スポーツイベントの効果により、2021年のテレビ広告費は世界全体で1.7%増の1,690億ドルとなり、世界の総広告費の約3割の水準を維持すると予測している。
2020年度にコロナ禍によるマイナスの影響を強く受けた業種では、2021年には広告費が大きく伸長すると予測。具体的には、観光&運輸(28.4%増)、メディア&エンタテインメント(14.5%増)、自動車(13.8%増)など。また、テクノロジー、金融、通信など、コロナ禍においても力強さを発揮した業種では、一貫した成長が見込まれる。
ピックアップ
-
躍進企業
TOWA(大阪)、特殊で過酷な印刷環境で損紙1/4に削減[Adamas採用事例]
-
注目コンテンツ
swissQprint Japan、第五世代機・Nyala5が日本初上陸 ショールームでオープンイベント
-
躍進企業
池田紙器工業(熊本)、初の国産断裁機導入で信頼と安心感
-
特集
吉田印刷所、脱プラ製品「グラスパック」に新提案
-
特集
土岐ダイナパック、生産量の増加を実現〜オペレーターの負荷低減にも貢献
-
特集
リンクス、スキルレスで人材確保、育成期間短縮[JetPress750S導入事例]
-
特集
新和製作所、「エナジー・エリート」で乾燥促進印刷強化
-
注目コンテンツ
第一印刷、「カーボン屋本舗」九州初披露
-
注目コンテンツ
コニカミノルタジャパン、AccurioDays2025で新たなフラッグシップモデルを公開
-
注目コンテンツ
「驚き」と「安心」を届ける検査機を提供 - 現場発の製品開発で価値創出
-
特集
エコスリー、ロボット活用でプリプレス工程を省力化[Robot Loader]
-
特集
富士フイルムBI、紙さばき作業を自動化〜国内初のロボットシステム発売