国内紙パッケージ市場は2兆円規模へ
(株)矢野経済研究所は、国内紙パッケージ市場の調査を実施し、分野別動向、参入企業の動向や将来展望を明らかにした。同調査における紙パッケージとは段ボール、紙器、紙カップ、液体紙カートン、紙袋、パルプモールド(ウェット製法のみ)の6種が対象。
2024年度の国内紙パッケージ市場規模(6分野計)は前年度比2.2%増の1兆9,513億4,500万円、2025年度は前年度比1.8%増の1兆9,868億3,000万円となる見込み。
ここ数年、物価高による消費者の買い控えが紙パッケージ需要を押し下げているが、2024年度は需要は大きく落ち込むことはなかった。2025年度も底堅く推移する見通しである。
こうした需要動向の中で、2022年度以降、大半の紙パッケージ事業者では原燃料費や物流費、人件費等のコスト上昇分に対する価格転嫁を断続的に実施しており、その効果により紙パッケージの単価は上昇傾向にある。同調査対象の紙パッケージの6分野について用途別(機能別)に「外箱・外袋(段ボール+紙袋)」、「中箱(紙器)」、「一次容器(紙カップ+液体紙カートン)」に分類した場合、外箱・外袋と中箱の構成比(金額ベース)は8割強。市場規模(金額ベース)全体は近年増加基調で推移しているが、用途別で見ても外箱・外袋、中箱、一次容器はいずれも増加傾向となっており、用途によってそれほど差異はない。ただ、構成比の推移については一次容器が近年やや上昇傾向にある。一方、重量ベースを見ると、外箱・外袋と中箱が減少基調にある一方で、一次容器は横ばいから微増で推移している。それにより重量ベースでの市場規模全体の構成比においても、比較的一次容器がやや上昇している。
紙カップや液体紙カートンといった一次容器は製品を直接封入する容器であることから、需要は紙パッケージのなかでも、弱含みながらも安定している。
2026年度の国内紙パッケージ市場規模(6分野計)は前年度比3.1%増の2兆475億3,000万円になると予測。新型コロナウイルス禍を契機とした需要変動期を経た2026年度以降の紙パッケージ市場では、人口減、少子高齢化による需要減少が想定されることに加え、物価上昇を背景としたブランドオーナーのコスト削減意識の高まりに伴う省包装化の進展も市場へのマイナス要因になると見られ、今後も紙パッケージ需要は上向きにくい状況になるとみている。2026年度は価格転嫁効果が引き続き市場を押し上げる見通しで、紙パッケージ市場は2兆円規模に達すると予測している。
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